ニュース

NEC、AI技術を活用したコンタクトセンター向け「自動応答ソリューション」を発売

 日本電気株式会社(NEC)は1日、AI技術を用いたコンタクトセンター向け「自動応答ソリューション」を販売開始した。価格は個別見積もりで、2017年3月の提供開始を予定する。

 「自動応答ソリューション」は、ユーザーからの問い合わせに応対するコンタクトセンターにおいて、NECのAI技術群「NEC the WISE」を用いて、迅速・的確な回答ができるように支援するソリューション。

 文中における単語の重要性や主語・述語などの文の構造を考慮し、文章の意味を理解するNECの独自技術「テキスト含意認識技術」を利用しており、音声認識ソフトやチャットなどのコミュニケーションツールを介して入力されたテキストデータを同技術で分析し、決められた専門用語が使われていなくても問い合わせ内容を適切に理解した上で、最適な回答案をQ&Aデータから自動で抽出することができる。

 同じ意味でも異なる単語が使われる場合や、異なる意味で同じ単語が使われる場合でも、高い品質の抽出が可能とのことで、オペレータを介さずにユーザーへの自動応答を行う機能も備えている。また、オペレータを介するコンタクトセンターで活用する場合、オペレータが決められた専門用語の入力を行わなくても、適切な回答案を高精度で抽出可能とした。

 さらに、問い合わせ内容を分析した際、既存のQ&Aデータに存在しないものは「回答なし」と正確に判断できるので、誤った回答案の提示を回避可能。Q&Aデータの中から問い合わせに関連する情報を「参考情報」として抽出し提示することも可能で、オペレータの回答作成を支援し、回答作成時間の短縮を図れるという。なお、オペレータが作成した回答をQ&Aデータに反映すれば、以降の問い合わせには自動で応答できるようになる。

 このソリューションを開発するにあたっては、NECマネジメントパートナー株式会社が受託・運営するNECグループ向けコンタクトセンターで試験活用したところ、各問い合わせに対して抽出された回答案の正当率は90%以上あり、オペレータの作業時間を30%以上削減できる見込みを得たとのこと。