ニュース

丸紅、分散型クラウドシステムを用いた映像監視サービス「TRASCOPE」

 丸紅株式会社と丸紅無線通信株式会社は18日、クラウド型映像監視サービス「TRASCOPE」を提供開始すると発表した。映像監視クラウドサービス事業を展開する株式会社クリューシステムズからソフトウェアのOEM提供を受けるとともに、丸紅無線通信で提供する無線通信回線、および丸紅グループのクラウド「Cloudest」と組み合わせてサービスを実現している。

 TRASCOPEは、高画質な映像データ分析を低コストで行えるクラウド型映像監視サービス。従来型のシステムでは、膨大なフル映像データを専用回線で提供するため高価になってしまっていたが、一般回線を用いながら、必要な映像データのみを無線通信で送信し、映像データに独自の暗号化処理を施す「分散型クラウドシステム」によって、高セキュリティな高画質監視映像を低価格で提供できるとした。

 これは、センサー、映像分析ソフトなどと連動したイベントドリブン型のカメラを用いることで、映像送信側で必要な映像データだけを抽出し、無線回線を経由してクラウドへ送信する仕組みで、データ通信量を抑制して通信・クラウド費用を抑えるとともに、データ送信に独自プロトコルを用いることにより、無線回線経由でも確実に送りきる高信頼性、高セキュリティを担保しているという。

 また、マルチデバイス対応のビューワを提供するので、デスクトップPC、タブレット、スマートフォンなど端末を選ばず、遠隔から手軽に映像監視を行えるとしている。

 なお2017年度初旬にはAI技術を用いたカメラを導入予定で、丸紅グループでは、コインパーキングでの車番認証による入出庫管理、工事現場での顔認証による出退勤管理、商業施設、ATMなどでの不審者検知といった、従来の映像監視の枠組みを超えた高付加価値映像監視サービスの実現を目指す考えだ。