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「第3のプラットフォーム」向け国内ITサービス市場予測、クラウドサービス向けが特に高成長~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は4日、クラウドサービス、ビッグデータを含むビジネスアナリティクス、エンタープライズモビリティ、ソーシャルビジネスからなる第3のプラットフォーム向けのITサービス市場について、支出額予測を発表した。

 IDC Japanでは、国内ITサービス市場における「第3のプラットフォーム」の影響を分析するため、第3のプラットフォームを構成する各分野向けのITサービス支出額について、2020年までの予測を行った。

 調査の結果、国内ITサービス市場全体の2015年~2020年の年間平均成長率は1.7%と低成長で推移する一方、第3のプラットフォーム向けITサービス市場の各分野は非常に高い成長率で拡大すると予測している。

 特に大幅な成長が見込まれるのがクラウドサービス向けITサービス市場で、2015年の支出額規模は既に3848億円に達しているが、2015年~2020年の年間平均成長率は34.9%と非常に高い水準を維持し、2020年には1兆7205億円規模になると予測している。

 このほかの分野向けITサービス市場の年間平均成長率も、ビジネスアナリティクス向けが8.9%、エンタープライズモビリティ向けが21.6%、ソーシャルビジネス向けが30.2%と、高い水準での成長を見込んでいる。

国内第3のプラットフォーム向けITサービス市場支出額予測、2015年~2020年(出展:IDC Japan)

 さらに、IDC Japanでは、これら4分野すべてで、2019~2020年に前年比成長率が再上昇すると予測。その主要な原動力となるのが、企業/産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)で、企業や産業のDXに対する取り組みが本格化することにより、それを支えるプラットフォームとなる第3のプラットフォームの導入や、運用を支援するためのITサービスが拡大していくとしている。

 IDC Japan ITサービス シニアマーケットアナリストの植村卓弥氏は、「ITサービスベンダーは、第3のプラットフォーム向けITサービス市場におけるサービスが、既存システム領域の第3のプラットフォームへの対応を支援するものと、顧客のDXの支援に区別されることを理解し、それぞれに最適なサービスを提供していく事が重要である」と述べている。