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国内“第3のプラットフォーム”市場、2020年には約14兆円規模に~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は20日、クラウドサービス、ビッグデータを含むビジネスアナリティクス、エンタープライズモビリティ、ソーシャルビジネスなどからなる“第3のプラットフォーム”について、国内市場の2016年~2020年の産業分野別および企業規模別の予測を発表した。

 2016年の第3のプラットフォームの国内市場は前年比5.5%増で、国内IT市場(0.6%減)、国内ICT市場(0.7%減)よりも高い成長率になると予測。産業分野別では、オムニチャネル戦略に注力している小売業界や、顧客サービス向け活用が見込まれる保険業界、製造現場での活用が盛んな組立製造業、電力に続いてガス自由化が予定されている公益業界などの成長率が顕著になるとしている。

国内第3のプラットフォーム市場支出額予測、2015年~2020年(出典:IDC Japan)

 企業規模別では、大企業を中心に高成長率となるが、期間後半には中堅中小企業でも活用ケースが増えると見込んでいる。

 今後、第3のプラットフォーム市場は企業向け市場を中心に成長し、2015年~2020年の年間平均成長率は3.7%と、国内IT市場(0.8%)や国内ICT市場(マイナス0.3%)の成長率を大きく上回り、2020年には約13兆9018億円規模に達すると予測。予測期間前半では、既に一般消費者に行き渡ったモビリティが企業向けで成長し、これをベースにクラウド、ソーシャル市場を取り込んで成長し、後半にはビッグデータ市場の成長も誘発するとしている。

 IDC Japan ITスペンディンググループマネージャーの廣瀬弥生氏は、「ITベンダーは、第3のプラットフォーム活用の鍵を握る大企業に対して、とかくサイロ化しがちな各部署(開発/設計部門、マーケティング、製造ライン、保守部門など)をつなぎ、顧客中心型ビジネスの実現に向けてより効果的な連携を促すべきである」と述べている。