富士通、「ユビキタスウェア」を活用して農作業者の安全性向上を図る実証実験

　富士通株式会社は26日、株式会社スマートアグリカルチャー磐田（以下、SAC iWATA）と共同で、ビニールハウス内での農作業者の状態を把握して安全性の向上を図る実証実験を行うと発表した。FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE製品の「ユビキタスウェア バイタルセンシングバンド」（以下、バイタルセンシングバンド）を用いて、7月から8月の期間、ケールなど葉物野菜を栽培しているSAC iWATAのビニールハウス（静岡県磐田市）内で実施する。

　この実証実験は、高温多湿な夏場のビニールハウス内での農作業における、熱中症の予防が目的。「バイタルセンシングバンド」を農作業者の手首に装着することで、農作業者の手首に「バイタルセンシングバンド」を装着し、周囲の温湿度と作業者のパルス数から作業者それぞれの熱ストレスレベルを、またパルス数から算出した、活動による身体負荷レベルを推定する。

バイタルセンシングバンド

　これらのデータは、富士通のIoTデータ活用基盤「FUJITSU Cloud Service IoT Platform」に収集され、事前に設定した通知条件に該当した場合に、管理者のスマートフォンへアラームを通知する仕組み。農作業者への休憩の促進や、万一の事故発生時の迅速な対処など、一人ひとりに合わせた状態の管理を行えるとした。

　なお、この実証実験は、「FUJITSU Intelligent Society Solution 食・農クラウド Akisai（アキサイ、日本語通称：秋彩）」の検証・実践の場「Akisai農場」（沼津工場内）でも実施。今後、その成果を踏まえて農業ソリューションのラインアップ強化を目指すとしている。