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日立システムズ、金融機関のWebサイトを保護する「DDoS・不正送金対策パック」

アカマイ、セキュアブレインと共同開発

 株式会社日立システムズ、アカマイ・テクノロジーズ合同会社(以下、アカマイ)、株式会社セキュアブレインの3社は6日、金融機関のWebサイトをサイバー攻撃から保護する統合ソリューションを共同開発したと発表した。これに伴い日立システムズは、セキュリティソリューション「SHIELD」のラインアップに、セキュリティ統合ソリューション「金融機関向けDDoS・不正送金対策パック」を追加し、同日より販売開始する。

 今回提供開始される「金融機関向けDDoS・不正送金対策パック」は、DDoS攻撃やWebアプリケーション攻撃への対策ソリューションであるアカマイの「Akamai Kona Site Defender」と、不正送金・フィッシング対策を行うセキュアブレインの「PhishWallプレミアム」、日立システムズの「SHIELD クラウドCSIRTサービス」を組み合わせたもの。

 Akamai Kona Site Defenderは、インターネット上に分散配置されたサーバーによりDDoS攻撃をソリューションで、大量のサーバーに攻撃を分散することで、サービスのパフォーマンスを低下させることなく対策を行える。一方のPhishWallプレミアムでは、インターネットバンキング利用者のPCがウイルスに感染しているかどうかを検知・警告する機能と、アクセスしたWebサイトが真正な(偽装されていない)サイトかどうかの判別機能を提供しており、これらを同時に導入することで、インターネットバンキングなどのWebサービスを、利用者に対しセキュアに提供できるという。

 さらに、昨今の巧妙化したサイバー攻撃を防ぐには、脆弱性情報や緊急性の高い脅威情報などを早期に入手し、対策を行うことも重要になる。これに対応するため、SHIELD クラウドCSIRTサービスをあわせて提供し、Web管理者が最新のセキュリティ情報を入手し、運用に生かすとともに、有事の際にはインシデント対応支援を受けられるようにした。また、導入後の製品に対する問い合わせや障害時の受付などを日立システムズが一元的に対応することで、ユーザーでの運用負荷を軽減できるとしている。

 なお、仕様上の理由で従来はAkamai Kona Site DefenderとPhishWallプレミアムを同時に利用できなかったが、これらを取り扱う日立システムズがアカマイ、セキュアブレインに働きかけ、両製品の連携機能を共同開発したため、同時利用が可能になったとのこと。

 日立システムズは今後、「金融機関向けDDoS・不正送金対策パック」を金融機関向けに拡販し、2018年までに累計10億円の売上を目指す。