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情報セキュリティEXPO、中小企業向けソリューションや機械学習を利用した対策などが多数展示

 「情報セキュリティEXPO」「クラウドコンピューティングEXPO」など12のIT専門展を併催する「Japan IT Week 春 2016」が、東京ビッグサイトで開催されている。

 13回目の開催となる「情報セキュリティEXPO【春】」の展示会場では、マイナンバー対策など中小企業向けのセキュリティ対策製品や、機械学習・人工知能をセキュリティ対策にも用いた製品の展示が目立った。

NTT東日本、中小企業向けの「法人向けウイルスセキュリティサービス」を展示

 東日本電信電話株式会社(NTT東日本)のブースでは、5月下旬に提供開始を予定している「法人向けウイルスセキュリティサービス」を紹介している。

 NTT東日本では、中小企業向けにITサポート業務を提供する「オフィスまるごとサポート」や、ウイルス対策サービス「フレッツ・ウイルスクリア」などのサービスを提供している。

 新たに提供を開始する「法人向けウイルスセキュリティサービス」は、ウイルス対策に加え、PCやスマートフォン、タブレットを集中管理できるクラウド型の端末管理サービスを提供。ウイルス対策状況などの一元管理、USBメモリなどの外部デバイス管理、特定アプリケーションの制限、リモートロック/リモートワイプ、ブラウザー管理などの機能を提供するとともに、トラブル時にはヘルプデスクによる電話サポートや遠隔サポートも受けられる。

 料金については決まっていないが、現時点では1端末につき月額500円程度を検討しているという。

NTT東日本の「法人向けウイルスセキュリティサービス」
代行サポートも提供予定

KCCS、機械学習を利用したDarktraceの脅威対策製品「Enterprise Immune System」

 京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)のブースでは、同社のセキュリティブランド「SecureOWL」で提供する製品・ソリューションを紹介している。

 各種ソリューションの中で、「セキュリティ免疫システム」として大きく紹介されているのが、英Darktraceの脅威対策製品「Enterprise Immune System」だ。既存のセキュリティ対策では対応しきれない、未知の攻撃への対策を主眼とした製品で、デバイスやユーザー動作のわずかな変化を検知し、デバイスのマルウェア感染、従業員による不適切な行為など、脅威となる可能性があるイベントを検出する。

 通常とは異なる通信パターンを、機械学習とベイズ推論を用いた通信分析で自己学習し、ネットワーク内の異常通信・行動をリアルタイムに自動検知することが特徴。また、攻撃についても分かりやすく可視化することで、未知のサイバー攻撃への早期対策を可能にし、企業のセキュリティレベルの向上を図ることができるとしている。

KCCSが提供するDarktraceの脅威対策製品「Enterprise Immune System」
検知した内容は分かりやすく可視化される

NEC、機械学習を利用した異常検知技術を参考出展

 日本電気株式会社(NEC)のブースでも、人工知能技術を利用した自己学習型システム異常検知技術を参考出展している。

 PCやサーバーなど、システム全体の動作状態から「定常状態」を学習し、学習した定常状態とシステムの動きをリアルタイムに比較・分析し、定常状態から外れた異常を検知する。

 「正常」な状態をあらかじめ定義する必要がないため、大規模なネットワークにも適用しやすい点が特徴で、既にNECの社内でもテストを行っており、2017年度には実用化を目指しているという。

通信から「正常状態」を自己学習
正常状態との違いをリアルタイムで検知

三柳 英樹