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ニフティ、Box、デル、シトリックスなどが最新ソリューション展示~クラウドEXPO
16日まで11の展示会が開催中
(2014/5/15 10:21)
「クラウドコンピューティングEXPO 春」などのIT専門展を併催する「Japan IT Week 春 2014」が5月14日に開幕した。会場は東京ビッグサイトで、16日まで開催される。
「クラウドコンピューティングEXPO 春」「データストレージEXPO」「データセンター構築運用展 春」「ソフトウェア開発環境展」「データウェアハウス&CRM EXPO」「組込みシステム開発技術展(ESEC)」「情報セキュリティEXPO 春 」「WEB&モバイルマーケティングEXPO 春」「スマートフォン&モバイルEXPO 春 」「ワイヤレスM2M展」「通販ソリューション展」の11のIT専門展が併催される。
本誌では、「クラウドコンピューティングEXPO」を中心に、連日レポートする。
ニフティクラウド、専有コンポーネントサービスやmobile backend、パートナーソリューションなど展示
ニフティは、クラウドサービス「ニフティクラウド」のサービスと、そのパートナーによるソリューションを展示している。
「ニフティクラウド 専有コンポーネントサービス」は、開幕前日の13日に発表されたサービスで、6月以降に提供開始予定。ニフティクラウド上に、物理的に専有されたハードウェアで構成された環境を構築し、サーバーやストレージなどのリソースを利用できるサービスを月額料金で提供するものだ。会場ではすでに、株式会社PFUが、通常のクラウドサービスと専有コンポーネントサービスを同一ゾーンで接続し、システムをワンストップ提供するサービスを展示していた。
また、MBaaS(Mobile Backend as a Service)サービス「ニフティクラウド mobilebackend」の事例も展示されている。スクウェア・エニックスの「ドラゴンクエスト」のポータルアプリで新ゲーム情報を約350万通プッシュ配信した事例や、三省堂の辞書でプッシュ通知を半日で追加した事例、サンリオウェーブの「ハローキティ ワールド」で世界63か国の200万人に国別にプッシュ通知を実現した事例などが紹介されていた。ソーシャルゲームのような新規アプリだけでなく、こうした通信中心でないアプリに後からプッシュ通知を追加するためにmobile backendを利用する事例も増えているという。
そのほか、12日に2タイトルを追加して計22タイトルになった、クラウドサービスを「箱」で販売する「ハコクラ NIFTY Cloud selection」も展示。さらに、パートナー各社のソリューションが展示されている。
セールスフォース、「Salesforce 1」ブランドを展開
セールスフォースのブースでは、モバイルやソーシャルコラボレーションを重視した新ブラウド「Salesforce 1」を展開。自社およびパートナーのソリューションを展示している。
サイボウズ、kintone連携アプリケーションやグループウェアを展示
サイボウズのブースは、テーマパークのようなポップな作りになっている。そこで、業務アプリケーションをエンドユーザーが作れる「kintone」と、グループウェアについて紹介している。
kintoneについては、パートナーによるkintone連携アプリケーションを13点展示。リコーの複合機で受信したFAXをメールでkintoneに集約するソリューションや、kintoneのデータを帳票として出力できる日本オプロのソリューションなどが展示されている。
また、エンタープライズグループウェア「ガルーン」では、7月に搭載を予定している「モバイルビュー」の機能をデモ。スマートフォンからアクセスすると、スマートフォン向けの表示で利用できるようになる。
desknet's NEOのパートナーソリューションや中国語表示対応など
ネオジャパンのブースでは、グループウェアdesknet's NEOと、そのパートナーソリューションを展示している。13日に発表された、クラウド型でdesknet's NEOとメールサービスをセットした「desknet'sクラウド メールサービス(BIGLOBE)」についても展示されている。また、近日対応予定という、desknet's NEOの日本語・英語に続く中国語表示対応についてもデモ展示されていた。
シトリックス、デスクトップ仮想化関連を組み合わせてリモートワークを提案
シトリックスのブースでは、デスクトップ仮想化ソフト「XenDesktop」とアプリケーション仮想化ソフト「XenApp」を中心に、MDM(モバイル機器管理)ソフト「XenMobile」や、ファイル共有ソフト「ShareFile」、ロードバランサーやSSLアクセラレータなどのADC製品「NetScaler」を組み合わせて、モバイル端末などを利用したリモートのワークスタイルを提案している。
なお、開幕日である14日に、丸紅株式会社がXenAppとCitrix NetScalerを採用した新日鉄住金ソリューションズの「M3DaaS@absonne」を導入したことが発表された。
NTTコムウェア、ARやTwitter分析などを展示
NTTコムウェアのブースでは、雑誌や新聞に載った写真などをマーカーとしてスマートフォンで情報やリンクを表示する「SmartCloud イメージベースAR」を展示。また、Twitterのつぶやきを元に、ポジネガ分析やカテゴリ分析、ファンの属性を自動で抽出するファン関心分析などを行う「InsightCatcher」もデモしている。そのほか、スマートフォンやタブレット向けのWebアプリと、AndroidやiOSのネイティブ(ハイブリッド)アプリ、Windowsのハイブリッドアプリをクロスプラットフォームで開発する「nexacro platform」も展示している。
Quanta、OCP規格のサーバーやストレージを展示
「データストレージEXPO」になるが、台湾のQuantaのブースでは、Open Compute Project(OCP)規格にのっとった高集積のサーバーやストレージの製品「Rackgo X」を展示している。2Uにサーバーノードを42ノードと40Gbpsスイッチを集約する「マイクロサーバーS1M」などが実際に見られる。
同社はもともとODMベンダーとして多数のサーバーやPCなどを生産しており、やがてFacebookなどの超大規模ユーザーと取引し、OCP規格の製品を手がけている。現在では自社ブランドでのサーバーやスイッチの生産にも乗り出しているという。壁には同社のポジションを表した「The Most Famous Unknown」(最も有名な無名メーカー)という言葉が描かれていた。
OpenStack製品やネットワーク製品、フラッシュストレージ製品など
東京エレクトロンデバイスのブースは「クラウド」「SDN/ネットワーキング」「ストレージ」の3つのテーマで展示している。
クラウドでは、OpenStack環境をすばやく構築できる製品「Piston OpenStack」を展示。それに関連してネットワークでは、VMwareのネットワーク仮想化製品「NSX」や、AristaやBrocadeのスイッチを展示している。
ストレージでは、フラッシュストレージのFusion-io社とPure Storage社をそれぞれ半ば独立したサブブースとして配置。そのほか、EMCのIsilonや、bashoのRiak・Riak CSなども展示していた。
NetAppのストレージ製品など展示
丸紅情報システムズのブースでは、NetAppのスケールアウトストレージやフラッシュストレージなどを展示。また、TINTRIの仮想化環境専用ストレージや、EMCの重複除外バックアップシステムなども展示している。
Windows Storage ServerベースやWindows Azure対応のNAS
日本マイクロソフトのブースでは、各メーカー製の、Windows Storage ServerベースのNASや、Windows Azureへのバックアップに対応したNASが展示されている。