仮想化道場
コードの全面的なリフレッシュを行ったハイパーバイザー「Xen 4.5」
(2015/3/20 06:00)
Xenの将来は?
Xen Projectでは、Xenを2つの方向で拡張していこうと考えている。1つは大規模なクラウドのインフラとしての方向で、OpenStackやCloudStackなどと連携し、クラウドを構築するためのハイパーバイザーとして機能を充実していくという。
また、これに付随して、クラウドOSとしてXen Projectの分科会で開発を進めているMirageOSを進化させていきたいと考えているようだ。
もう1つは、ARMプロセッサのサポートなどにより、組み込み機器や自動車などでのハイパーバイザーとして使用されていくことだ。このためには、ハイパーバイザー上でリアルタイム性が必要になる。Xen 4.5でリアルタイムスケジューラが搭載されたのは、第一歩といえるだろう。
Xen 4.6に関しては、現在開発が進められており、機能のフリーズが6月10日、リリースを10月9日ごろに設定している。
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Linux Foundationに移管され、6カ月ごとにリリースされるようなサイクルが定着すれば、Xenへの注目もさらに集まってくるだろう。今後は、クラウドにおいてはCloudStackやOpenStackとの連携が重視されてくる。もう1つ、ほかのハイパーバイザーが手を付けていない組み込み機器や、例えば今後成長が見込まれている自動車関連への応用は、Xenの応用領域を広げることになるだろう。
Xenのリリースをもう数バージョン見ていく必要があるが、Citrixの手を離れてLinux Foundationに移管されたことで、オープンソースプロジェクトとして、いいサイクルになりそうな予感がする。