Windows Server 2012研究所
Windows 8.1 Updateのポイントを解説する (IE11に追加されたIE8互換モード)
キーボードやマウスのユーザーに向けたアップデート
(2014/4/11 06:00)
IE11に追加されたIE8互換モード
Windows 8.1 Updateでは、IE(Internet Explorer) 11にIE8互換モード(Enterprise Mode IE=EMIM)が追加された。EMIEは、IE11できちんと表示ができなかったIE8対応のWebサイトの表示ができるようになった。
EMIEでは、IE11にIE8のCSSを理解して画面表示ができるように機能を拡張している。この機能ができたことで、IE8ベースで開発された社内のWebアプリケーションなどを、大規模な改修をしなくても、IE11でもそのまま利用できる。
また、IE11が持つ高速なJavaScriptのパフォーマンスをIE8対応のサイトでも使用することができる。互換性だけのために古いOSを利用するよりも、EMIEにより、IE8の互換性を持ちながらIE11の高い性能が利用できるのは、大きいメリットだ。
なおEMIEは、単にWindows 8.1 Updateをインストールするだけでは動作しない。グループポリシー(レジストリを直に設定してもOK)でEMIEを動かすように設定しないと、IE11のツールに互換モードのメニューも表示されない。
Microsoftでは、IE8サイトのURLをXMLファイルとして登録して、ADで管理しているクライアントPCに配布するようにすれば、ユーザーがいちいちIE8互換機能を動かさなくても、URLをチェックして、自動的にIE8互換機能を動かしてくれる。
また、URLをXMLファイルにする補助ツールとして、Enterprise Mode Site List ManagerがMicrosoftのサイトに用意されている。このソフトを利用すれば、簡単にWebリストを作成することができる。
EMIEは暫定的なモノで、将来的にずっと、IEがIE8モードをサポートするということではない。将来的には、HTML5などの使ったWebアプリケーションへ移行が薦められている。
IE11では、3DグラフィックのWebGLのサポートなども行われた。WindowsのDirect3Dをベースにしているため、WebGLを利用した3Dグラフィックスが高速に表示される。