週刊データセンターWatch:

ソフトバンク、シャープ堺工場跡の土地建物を取得。2026年中にDC開業へ

 ソフトバンク株式会社は、AI対応データセンターの構築に向けて、シャープ株式会社が大阪府堺市に所有する液晶パネル工場関連の土地・建物などの一部を、約1000億円で買収することを発表した。ソフトバンクの取締役会における決議も条件付きながら済ませた。2026年中には同地でデータセンターを開設する計画。

 シャープの堺工場は2009年から操業していたが、市況の変化などをうけて生産停止の方針が発表。跡地に残されている施設や電力設備を転用して、ソフトバンクがAI対応データセンターの開発に乗り出すとし、2024年6月には両社の間で基本合意書が取り交わされていた。

 新たな発表によれば、同工場跡地で250MW規模の電力供給を受けられることを条件に、約45万平方メートルの土地、延べ床面積約84万平方メートルの建物をソフトバンクが取得する。

 買収手続き完了後は、転換工事に着手し、まずは受電容量150MW規模のデータセンターを2026年中に稼働させる。将来的には施設を250MW規模まで拡大する計画だ。

 新たに開設するデータセンターは、生成AI関連の事業拠点としての役割に加え、外部企業や研究機関にも幅広く提供していくという。またカーボンニュートラル化も同時に推進する。