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東邦銀行、富士通の勘定系システムアウトソーシング「FSPS」を採用

 富士通株式会社は17日、株式会社東邦銀行が、勘定系システムアウトソーシングサービス「FUJITSU Financial Services Solution FSPS」(以下、FSPS)の導入を決定したと発表した。2017年上期に、同サービスを利用した勘定系システムの本格運用を開始する予定だ。

 「FSPS」は、地域金融機関の「勘定系システムの導入・運用コストのスリム化」と「環境変化に対する戦略自由度の確保」の両立という経営課題の解消を目的としたサービス。富士通のデータセンターに設置した1台のメインフレーム「FUJITSU Server GS21」を仮想化技術によって分割。複数の地域金融機関の勘定系システムを構築できる環境を用意し、その1つに東邦銀行の勘定系システムを構築するため、メインフレーム基盤利用コストを低減する。

 なお東邦銀行は現在、富士通の勘定系アウトソーシングサービス「PROBANK」を利用しているが、この業務アプリケーションを新環境にそのまま移行し、富士通は開発・保守・運用を含めたトータルアウトソーシングサービスを提供するとのこと。

 こうした仕組みにより、東邦銀行は、従来の勘定系システムで実現してきた顧客への商品・サービス提供をそのまま継承しながら、勘定系システムプラットフォームを高度化でき、ICT導入コストの最適化も実現するとした。さらに、「FSPS」で提供される、SOA技術による新規のチャネルや各種システムとの連携基盤を利用すれば、今後必要となる多様なチャネル連携が容易になり、新しい顧客向けサービスを迅速に提供することも可能になるとのことだ。

 運用面では、東日本と西日本のデータセンター計2カ所で東邦銀行の勘定系システムを構築・運用するため、どちらかのシステムが被災した場合にも、もう一方のシステムを利用することで、事業継続が可能になる点がメリットとしている。

石井 一志