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CTCが企業向けMVNOに参入、モバイルデータ通信サービス「CTCビジネスモバイル」を提供開始

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は18日、法人向けのMVNO(仮想移動体通信)事業に参入すると発表した。4月から、企業向けモバイルデータ通信サービス「CTCビジネスモバイル」を開始する。

 CTCビジネスモバイルは、キャリアモバイル通信網とCTCデータセンター、ユーザー企業のネットワークを接続するモバイルデータ通信サービス。回線再販型のMVNOとは異なり、通信事業者のネットワークをいったんCTCのサービス設備に引き込んで通信を制御することで、セキュアなデータ通信サービスを提供できるという。なお、通信設備の運営にあたっては、IIJと協業するとのこと。

 プランは大きく分けて3種類が提供される。1つ目の「インターネット接続プラン」は、CTCビジネスモバイルのサービス設備を経由してインターネットアクセスを行うもの。インターネットの接続先をあらかじめ限定する「接続先制限オプション」も用意されている。

 2つ目の「プライベート接続ハウジングプラン」は、CTCビジネスモバイルのサービス設備と、コロケーション設備やIaaS環境など、CTCデータセンター内のユーザー企業の設備をダイレクトに接続するもの。これによって、セキュアなモバイル閉域網通信を実現する。

 最後の「プライベート接続VPNプラン」は、TCビジネスモバイルのサービス設備とユーザー企業の社内ネットワークとをインターネットVPNでトンネル化するプランで、社内ネットワークへセキュアに接続可能になるとした。このプランでは、ユーザー企業のネットワーク内にVPNルータを設置する必要がある。

 価格は、初期費用と月額費用から構成される。初期費用としては、法人契約登録料金が1万円、回線初期設定料金が3000円。月額費用は、回線料金プラン、接続プラン、通信デバイス利用料の合計となり、例えば、回線料金プランがフラットプラン(500MB)、接続プランがプライベート接続ハウジングプラン、通信デバイスがWiFiルータの場合、3000円+300円+800円で月額4100円となる。

 なおCTCでは、自社のプライベートクラウドサービスや仮想デスクトップ(VDI)ソリューションなどと組み合わせて販売を進める考えで、5年間に10万回線以上の販売を目指すとしている。

(石井 一志)