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日立システムズ、自律神経測定器を用いた「疲労・ストレス検診システム」

 日立システムズ株式会社は21日、株式会社疲労科学研究所と協業し、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を客観的に測定する「疲労・ストレス検診システム」を発売した。クラウド型のサービスで自治体や企業向けに提案する。

 近年、うつ病を含む精神疾患の患者数は増加傾向にあり、特に東日本大震災の影響により、被災者の多くは疲労・ストレスを感じている。従来、企業・団体が行ってきた従業員に対するストレス検診は問診がほとんどだった。そのため、受診者が曖昧な回答をしたり実態と異なる回答をしたりすると適切な診断結果が出せないという問題があった。

 日立システムズは2012年9月に東北支社内に「震災復興支援プロジェクト」を新設し、被災地域の復興に貢献するサービスの開発に取り組んできた。その仮定で被災地における住民や自治体職員のメンタルヘルスケアに役立つサービスが必要と考え、「疲労・ストレス検診システム」を開発した。

サービス利用イメージ

 同システムは、疲労科学研究所が開発した自律神経測定器と、日立システムズが提供するデータセンターによるクラウドサービスで構成される。システムは疲労科学の権威である倉恒弘彦医学博士(関西福祉科学大学教授)が監修したアルゴリズムを用いて疲労の客観的評価を行う。測定方法は簡単で、受診者が自律神経測定器に左右の人差し指を入れると、2~3分で心電波と脈波を同時に計測。データは測定器と接続したPCからネットワークを経由してデータセンターに送られ、解析されて瞬時に結果となって返ってくる。結果レポートには、自律神経機能年齢や心拍変動、交換・副交感神経のバランスが数値やグラフで表示され、「正常」「注意」「要注意」の3段階で評価される。

 これにより、疲労・ストレスの度合いを客観的に確認でき、メンタルリスクの予防、早期発見に対する適切なケアおよび回復状況の確認が可能となる。測定結果はデータセンター内に安全に保管され、履歴の閲覧や統計分析など継続的なサポートに役立てられる。

 また、オプションで日立システムズと提携する保健師や専門医による導入時研修やサポートデスク、ケースカンファレンスなどのサービスも併せて提供する。さらに精神科医が個別に策定するさまざまなカテゴリに応じた問診チェック表を併用することで、より総合的かつ正確に心の疲労傾向を把握できるとしている。

 価格は、初期費用が3万1500円から、月額費用が10万5000円から。

 日立システムズは日立グループのクラウドソリューション「Harmonious Cloud」におけるサービスの1つとして、「疲労・ストレス検診システム」を拡販し、2015年度末までに累計60億円の販売を目指す。

(川島 弘之)