日本IBM、企業の本番環境で利用可能なマネージドクラウド「SCE+」のデータセンターを拡充

日本の幕張データセンターなど5カ所での利用に対応


 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は12日、IaaS環境にサービス管理やセキュリティ機能を付加し、マネージドサービスとして提供するクラウドサービス「IBM SmarterCloud Enterprise+(SCE+)」を強化すると発表した。日本国内の幕張データセンターを含め、世界5カ所のデータセンターが利用可能になる。

 「SCE+」は、一般的なIaaSでは提供されていない、企業の本番環境をサポートする機能を含めたクラウドサービス。例えば、Windows、Linuxに加えてAIXを提供するプラットフォームの選択肢、サービス内容と品質から選択できる4つのサービスレベル(SLA)、VM単位でOSレイヤまでをカバーする運用サービスなどが提供されている。

 従来は、米国のラーレイ、ドイツのエーニンゲンのデータセンターから提供されていたが、今回より、幕張、米国のボールダー、ブラジルのオルトランジアを加えた5カ所のデータセンターが利用可能になった。

 これにより、例えば、新規事業を日本のデータセンターで立ち上げ、ビジネスの成長にあわせてグローバル拠点に順次展開する、といったシナリオに対応でき、スピードを重視しながらも投資リスクの最小化が図れるという。

 なお「SCE+」では、これらのどのデータセンターからも同じサービスが同じ条件で提供されるので、顧客企業は日本で契約することにより、サービスの利用拠点を豊富な選択肢から選べるとのこと。

 また幕張データセンターでの利用に対応したことで、データを物理的に海外に持ち出したくない、持ち出せないといった企業でもSCE+を利用しやすくなったほか、既存システムと連携させたハイブリッドクラウド構築を行う場合についても、国内でシステム開発や運用・保守を完結できるようになったとしている。

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