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日本IBM、管理機能を強化したエンタープライズ向けクラウドサービス新版

SAPアプリ向けのPaaS「SC4SAP」ではSLAを強化

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は12日、エンタープライズ向けクラウドサービス「IBM SmarterCloud Enterprise+(SCE+)」の最新版「同 R1.3」を提供すると発表した。ミドルウェア管理やデータベース管理のオプション機能を追加している。また同時に、SAPアプリケーションを用いた業務システムをPaaS形式で提供する「IBM SmarterCloud for SAP Applications(SC4SAP)」の新版も発表された。

 「SCE+」は、IaaSにサービス管理やセキュリティ機能などを加え、基幹系アプリケーションのITインフラ基盤として提供するマネージドクラウドサービス。仮想サーバー、OS、ミドルウェア、ストレージ、ネットワークなど、インフラ層の運用・管理機能を提供している。

 新版では、オプションサービスとしてミドルウェア管理やデータベース管理を選択することにより、インストール、PTFパッチ適用(プログラムの修正対応)、チューニングなどのサービスを利用でき、運用管理のための自社の負担を軽減可能にしている。また、ユーザー環境とSCE+の両方のActive Directoryを統合可能にしたため、すでに利用しているユーザー認証の仕組みを、新たに構築するSCE+の環境でも活用できるとのこと。新版のサービス開始は11月19日より。

 一方の「SC4SAP」は、「SCE+」の環境に加え、SAPアプリケーションを用いた業務システムに必要な、システムの運用やデータベースの管理といった機能を統合したクラウドサービス。新版「SC4SAP R1.3」では、AIXを利用する場合に、SAPアプリケーションを含む可用性のSLAを最大99.9%で提供する。また、最大データベースサイズを18TBまで拡張した。新版のサービス開始日は2014年1月21日。

石井 一志