2011年の国内ストレージサービスは前年比2.6%増、今後も緩やかに成長~IDC Japan


 IDC Japan株式会社は10日、国内ストレージサービス市場について、2011年の売り上げ実績と2016年までの予測を発表した。それによると、2011年の同市場の売り上げは前年比2.6%増の2008億3400万円。また2011年から2016年までの年間平均成長率(CAGR)は1.4%で推移し、2016年には2157億円の市場になると推定している。

 2011年の国内ストレージサービス市場は、プロフェッショナルサービス、保守サービスともに売り上げを伸ばしているが、特に、売り上げ構成比の高い保守サービスの回復が市場全体の売り上げ拡大に貢献しているとのこと。保守サービスにおいては、メインフレーム向けサービスは減少しているものの、オープン系システム向けのサービスがこれを補っているため、全体としては伸びているのだという。

 一方でプロフェッショナルサービスの分野では、コンサルティングが前年比5.7%増を記録した。コンサルティングは市場規模が小さいことから、市場全体の成長率に対する貢献度は高くないものの、市場セグメントの中で最も高い成長率を記録しており、IDC Japanではこの要因として、仮想化技術導入によるインフラ環境の変化、運用の効率化、無停止でのシステム更改などのビジネスニーズが背景にあると分析している。

 また今後のストレージサービス市場では、ビッグデータの活用事例に触発された企業内データ運用の見直し、IT運用の効率化などを目指すインフラ改革によって、サービスのニーズ拡大が予測されるとのことだ。

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(石井 一志)
2012/9/10 14:26