スマホカメラで利用できる手のひら静脈認証技術、ソフトバンクらが共同開発


 ソフトバンクモバイル株式会社は28日、知能画像処理技術の開発などを行うユニバーサルロボット株式会社と共同で、スマートフォンなどのカメラで静脈と掌紋を同時に抽出して手のひら静脈から認証可能なソフトウェアの開発に成功したと発表した。

 従来、手のひら静脈認証には、静脈を検出するための赤外線を用いた専用装置が必要だったが、今回開発したソフトウェアでは、可視光を利用した独自の静脈検出アルゴリズムを搭載することで、スマートフォンなどのカメラによる手のひら静脈認証を実現している。

 また、可視光を利用して取得した手のひらの画像から、静脈と掌紋の形状を同時に抽出するハイブリッド認証を採り入れており、これらは世界初の技術だとしている。体内情報である静脈の形状はなりすましや偽造が難しい一方で、手のひらの表層情報である掌紋の形状は情報取得が容易なため、これらを組み合わせることで、より高精度で安定した認証が可能という。

 同ソフトウェアをスマートフォンなどに搭載することで、カメラさえあれば、いつでもどこでもインターネットサービスの各種認証やネットバンキングなどの決済認証が安全に行えるようになる。両社は2012年度中の製品化を目指す。

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(川島 弘之)
2012/8/28 16:06