NEC、Androidスマートフォンを活用した信用金庫向け営業支援システム
日本電気株式会社(NEC)は1日、「信用金庫向け営業支援システムfor Android」を提供開始すると発表した。これを用いると、信用金庫の営業担当が、スマートフォンを用いた顧客情報の照会、預かり証の発行などを外出先から行えるようになるという。
「信用金庫向け営業支援システムfor Android」は、従来は伝票や専用ハンディ端末、PDA、携帯電話などで行っていた営業業務を、Androidスマートフォンに対応させたもの。訪問管理、顧客情報消化、商品情報照会といった信用金庫の営業担当者の業務を、スマートフォンから安全に行えるという。
また、通帳・証書の預り証についても、Bluetooth接続のモバイルプリンタと連携し、外出先での発行を可能にしたほか、スマートフォンのカメラ機能を用いた担保物件の撮影、GPS機能と地図情報システムを連携させた災害時の営業担当者の安否確認、通信機能を利用した印鑑照会といった機能も備える。
照会業務を行うにあたっては、スマートフォンからの通信を信用金庫内に設置される営業支援サーバーに接続する仕組み。集金や預かりに関する情報も、スマートフォンの通信機能を用いて営業支援サーバーへリアルタイムに登録される。一方、訪問情報など必要最小限の情報はスマートフォンへダウンロードすることもできるが、万一スマートフォンを紛失した場合でも、通信機能を利用した遠隔操作により紛失した端末内のデータを消去できることから、セキュリティ面でも優れているとのこと。
さらに、信用金庫の主要業務である融資推進の機能として、PCを使用したターゲット顧客の抽出、訪問予定の作成、交渉内容の登録などが可能で、現場担当者のニーズに合わせた顧客情報の活用を実現。全店の顧客対応状況、および担当社の活動状況は営業支援サーバーによって一元管理されているので、それらのデータを各担当者が共有して、目標の設定から日々の行動管理、実績管理までのPDCAサイクルをサポートするとしている。
なおこのシステムはすでに、さわやか信用金庫ほか2金庫での採用が決定しており、さわやか信用金庫では、56店舗の営業担当者約450名を対象に、6月中旬から稼働する予定。
価格は、30店舗、スマートフォン100台の場合で5000万円(税別)から。NECでは、今後3年間で30金庫、端末5000台規模への導入を目標としている。