伊万里市初のデータセンター「NET LINK 伊万里」が開所~日本IBMが支援


 名村情報システム株式会社と日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は17日、データセンター「NET LINK 伊万里」を5月18日に開所すると発表した。ホスティング、ハウジングの両サービスや、クラウドサービス、データバックアップサービスなどの提供を予定する。なお同センターは、佐賀県伊万里市で初のデータセンターになるという。

 名村情報システムは、伊万里市を拠点として活動しているITベンダー。従来は、システム開発や保守・運用を中心としたサービスを提供してきたが、事業継続や災害対策への関心や、環境に配慮したIT環境への要求が高まる中で、データセンター事業への参入を決定し、今回の開所に至ったという。

 NET LINK 伊万里の企画・要件策定は、日本IBMの協力を得て2010年9月より開始し、2011年2月に清水建設へ設計を依頼。施行は同年9月から開始されていた。その特徴は、高信頼性、高セキュリティ、省エネルギーの3つ。伊万里は地震の発生確率が低いとされているほか、サーバールームは1000kg/平方メートルの耐荷重設計で床免震構造を採用する。また立地場所は海抜約30メートルの高さがあるので、洪水のリスクも少ないとのこと。

 さらに、全給電系統で24時間365日の無停止を実現するため、異なる変電所から2系統受電する冗長構成を基本に、高信頼性の電源供給設備を構築している。加えて、システムの運用を最適化する目的で、サーバーの電力消費量やサーバーラック温湿度の見える化も実現した。

 なお日本IBMではこのプロジェクトにおいて、要件定義の策定にとどまらず、企画・運用に関するコンサルティングサービスの提供まで、全フェーズを通じたプロジェクトマネジメント支援を実施。構築においても、IT機器に関連する設備工事や、電力消費量と温湿度の見える化を支援したとしている。


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(石井 一志)
2012/5/17 13:25