SAS、データ可視化機能などを強化した探索的データ分析ソフトの新版「JMP 10」
SAS Institute Japan株式会社(SAS)は21日、探索的データ分析ソフト「JMP(ジャンプ)」の新版「JMP 10」を発表した。4月2日より販売を開始する。
新版では、より直感的かつ対話的に、迅速に分析を進められるような機能強化が行われている。まず、対話的にグラフを作成するグラフビルダーの機能が向上し、利用できるグラフの種類が増加したほか、iPad上でもグラフビルダーのアプリにより、データ分析が行えるようになった。
また、データの列指定やフィルタリング列スイッチャーにより、レポートを再起動することなく分析に使用する変数を変更したり、ローカルデータフィルタを用いて、分析対象とするデータのフィルタリングをレポートごとに実行したりすることが可能。管理図や信頼性分析の強化、既存の実験計画における最適性の評価機能、JMPスクリプト言語(JSL)のアプリケーションを独自に作成できるアプリケーションビルダーの追加なども行われている。
一方、高度な統計分析を行うユーザー向けのJMP Proでは、作成した予測モデルを比較するプラットフォームが追加されたほか、さまざまなモデル化においてモデルを検証する機能を強化。ブートストラップ法もサポートしている。
JMP 10のパッケージ版の価格は、一般ユーザーが22万500円、アカデミックユーザーが8万1900円だが、JMP 10リリースを記念して、4月2日から5月15日までの期間限定で価格を割り引く「JMP 10リリース記念キャンペーン」を実施する。キャンペーン価格は、一般ユーザーが19万9500円、アカデミックユーザーが7万1400円。このほか、JMP 9からのアップグレード版が用意される。
なお今回のキャンペーンで販売するJMP 10.0は、米国で出荷開始となる製品と同一で、ソフト本体の日本語表示、および日本語のデータ入出力に対応するが、オンラインドキュメント(PDF)およびヘルプは英語となる。今後、2012年第4四半期(予定)より無料ダウンロードを開始する「JMP 10.0.2メンテナンスアップデート」を適用すれば、ドキュメントやヘルプも含めた完全日本語版として利用できるようになるとのこと。