SAS、データ分析ソフトの新版「JMP 9」-Excelなどとの連携機能を強化


 SAS Institute Japan株式会社(SAS)は26日、探索的データ分析ソフトウェアの新版「JMP 9」と、その上位版で、予測モデルのデータマイニング手法を備えた「JMP Pro」を発表した。Excelや、オープンソースの統計解析ツール「R」との連携に対応したのが特徴で、11月1日より販売を開始する。

 新版では、Excelとの連携機能により、例えば、ExcelシートにもとづくWhat-If分析が行えるほか、JMPで標準提供されている地図や、Webマップサービスで提供されている地図イメージをインポート・表示できるようになった。またアドイン機能により、ユーザーが独自に作成したスクリプトを、容易にやりとりすることも可能。Rとの連携では、Rの分析結果をもとに、JMPで対話的にグラフを作成したり、さらなる分析を行ったりできるという。

 一方、JMP Proでは、データ分割によるモデル検証や、欠測値の処理などの機能が提供される。

 JMP 9のパッケージ版の価格は、一般ユーザーが19万9500円、アカデミックユーザーが8万1900円だが、12月21日までは早期購入キャンペーン価格が設定されており、それぞれ17万6400円、7万1400円で購入できる。また、年間ライセンスについては、リリース記念キャンペーンとして、12月末までの契約を対象に、初年度価格を10%割り引くとのこと。

 なおJMP 9は、ソフトウェア本体の日本語表示、日本語でのデータ入出力には対応しているが、ドキュメントやヘルプも含めた完全日本語版にするためには、2011年第2四半期に提供を予定している「JMP 9.0.2メンテナンスアップデート」を適用する必要がある。

 対応OSは、Windows 7/Vista/Windows XP SP2以降、Windows Server 2008/Server 2003 SP2、Mac OS X 10.5以降。Windows 7のHome Basic/Starter、Windows Vista Home Basicには対応しない。

関連情報
(石井 一志)
2010/10/26 17:08