NTTデータ、M2Mトータルソリューション「Xrosscloud」を体系化


 株式会社NTTデータは14日、M2M(Machine to Machine)システムのクラウド基盤からコンサルティングまで提供するM2Mトータルソリューション「Xrosscloud」シリーズを発表した。4月より提供する。

ソリューションイメージ

 昨今、これまでネットワークに接続されていなかった各種センサー・デバイス(情報家電、自動車、自動販売機、建築物、スマートフォンなど)がネットワークを通じて協調させ、エネルギー管理、施設管理、経年劣化監視、防災、福祉サービスなど多様な分野のサービスを実現できるM2Mに期待が増している。

 これまでNTTデータでは、橋梁監視ソリューションをはじめ、環境・構造物・防災などのモニタリングに関するセンサーネットワークシステム、企業向けADL(Air Download)サービス、EV充電インフラサービスなど、数十件にのぼるM2M関連ビジネスを提供してきた。

 Xrosscloudでは、これらM2Mソリューションを体系化し、顧客が迅速かつ低コストでM2Mシステムを導入できるよう、クラウド基盤、各種アプリケーションサービス、コンサルティングを一貫して提供する。

 特長は、1)さまざまなセンサー・デバイスに対応する「マルチセンサー・デバイス対応」、2)サービス起動時・通信経路・蓄積情報のすべてにおいてセキュアな情報管理を行い、セキュリティインシデント対応専門チームも設置する「高セキュリティ」、3)データ分析手法「BICLAVIS」を活用した「高度なビッグデータ分析サービス」、4)34カ国約2万6500人の海外拠点・人員による「グローバル対応」、5)豊富な実績に基づく「技術・ノウハウ展開」。

 サービスメニューとしては、「アプリケーション」「プラットフォーム」「ビッグデータ分析活用コンサルティングサービス」から構成され、M2Mシステム導入に必要となるアプリケーションやシステム基盤、ネットワーク、コンサルティングをワンストップに提供する。プライベートクラウド、パブリッククラウド、オンプレミスなど最適な導入方法を提案するのも特長。

4月からの提供メニュー概要

 「アプリケーション」では、M2Mソリューションの構築実績を基に、防災、交通・自動車、施設監視、自販機、農業、ヘルスケア、ユーティリティ、スマートデバイスなど多様な分野のアプリケーションサービスを官公庁、自治体、金融機関などの顧客へ提供する。

 「プラットフォーム」では、Xrosscloudのアプリケーションに必要となる共通機能、ファシリティ、ネットワーク、OS、ミドルウェアを含めた基盤サービスを提供する。

 「ビッグデータ分析活用コンサルティングサービス」では、NTTデータがこれまで実施してきた200を超えるデータ分析事例を基に、分析シナリオを9つに類型化し、BICLAVISの分析手法により、顧客のニーズに応じたさまざまな情報分析のコンサルティングサービスを提供する。

 NTTデータは今後、共通クラウドプラットフォームの特性を生かし、企業間で各種データを連係させることで生まれる新サービスの提案や、多様なセンサー・デバイスなどから収集した大量の情報を活用するビッグデータ分析活用サービスへの提供拡大を目指す考え。また、将来的にXrosscloudが企業や生活者の「社会を支えるインフラ」となるよう積極的に同事業を推進し、M2M分野で2015年度に200億円の売り上げを目指すとしている。

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(川島 弘之)
2012/3/15 06:00