インフォア、モバイルソリューション「Infor Motion」を1月中にも提供開始

まずはiPad版のSFAツールから


米Infor プロダクトマネージャのニック・ボース氏

 日本インフォア・グローバル・ソリューションズ株式会社(以下、インフォア)は17日、同社のモバイルソリューション「Infor Motion」を、1月中にも提供開始することを明らかにした。同ソリューションのうち、SFAアプリ「Road Warrior」やワークフローアプリ「ION Pulse」のiPad版がまもなく、iPhone版が2月に提供開始される予定。

 なお、最初に登場するiPad版では両者が統合され、Road Warrior内でION Pulseが動作するが、iPhone版では別個のアプリとしてリリースされるほか、iPad版についても両者が分かれたアプリを提供する予定とした。

 今後はさらに、旅費・経費精算、フィールドサービス、人材管理、納品証明などのアプリを追加するほか、さまざまなアプリをカタログ化したMotion “Game Center”(開発コード名)の提供も計画している。

 米Infor プロダクトマネージャのニック・ボース氏は、「一般にモバイルアプリといえば、外出先での利用を想定しがちだが、製造業のお客さまなどでは、生産環境などの社内において、モバイル利用をしているユーザーが存在する」点に注目。そうしたユーザーのニーズも踏まえたモバイルソリューションを提供するとの方針を語った。

 なおInfor Motionは、クラウド環境「Infor Motion Server」内で動作し、端末側に導入するモバイルアプリから、SaaS型のサービスとして利用する仕組み。また、ユーザーやアプリを管理するためのツール「App Manager」が同様にクラウドサービスとして提供されるほか、SDKなども今後用意されていく予定という。さらにボース氏は、ユーザーコミュニティを設置することにより、アプリの迅速な開発や展開を支援する意向を示した。

SFAアプリ「Road Warrior」のiPad版顧客管理以外に、BIツールとしての機能を搭載。地図や位置情報と連携した管理にも対応する
Infor Motionはモバイルアプリ以外に、クラウドの実行環境である「Infor Motion Server」など、複数のコンポーネントから構成される同社のビジネスアプリケーションと連携して動作する

 米国での価格は、Road Warriorが指名ユーザーあたり年間90ドル、ION Pulseが無料。ただしION Pulseの利用には同社の統合ミドルウェア「Infor ION」が必要になる。

 公開されるアプリは、すでに日本語を含む9カ国語に対応しているが、インフォアでは、株価情報、ニュースなどを提供する国内向けサービスとInfor Motionを連携させるなど、日本に特化したローカライズ施策を実施する考え。加えて、現在は米国のデータセンターで動作しているInfor Motion Serverを、米国外の各地域にも設置する計画で、アジアでは東京とシンガポールが候補に挙がっているとした。

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