内田洋行、容易に後付けできるエネルギー監視・制御システム「EnerSense」
システム構成例 |
計測データをタブレット端末からも確認できる |
株式会社内田洋行は22日、照明・空調などの電力使用状況をネットワーク経由で計測・見える化する、後付け可能なエネルギー監視・制御システム「EnerSense(エネルセンス)」を発表した。25日より提供する。
EnerSenseは、消費電力をレイアウトや組織別に管理できるエネルギー監視・制御システム。組織、座席レイアウトなど詳細な単位での消費電力を見える化でき、ネットワーク経由で容易に計測・制御範囲を同一建物内の別フロアや別の建物に拡張、一元管理できる。ネットワーク経由で収集されたデータはPCのほか、無線LAN搭載タブレット端末やスマートフォンでも確認可能。また、自己発電式のバッテリーレススイッチや環境センサーによる照明・空調制御といった他ソリューションとも連動できる。
最大の特徴は“後付け”で導入可能な点。電力量計を既存の分電盤内のブレーカーに接続する形。省スペース型のマルチメーターを採用したことで、オフィスなどの既存の電気系統に比較的簡単に後付け導入できるという。
なお、同製品の基になっているのは、電力量計、マルチメーター、コントローラー、サーバー用アプリ―ケーションなどで構成されるネットワーク・コーポレーション製エネルギー監視・制御システムで、内田洋行が利用者向けインターフェースの開発を進め、各種センサー、バッテリーレススイッチなどを連携させるソリューション製品となっている。
価格は、3カ所(単相2線の回路の場合は最大9カ所)まで計測可能な「スターターパック」が30万円(税別)から。設置・施工・設定費用は別。販売目標は初年度3億円、3年後10億円。
内田洋行では、本社ビルでエネルギー監視を実施し、その計測対象を大阪支店や九州支店に広げ、ネットワークの遠隔操作による監視や設備制御を実現するなど、積極的に自社実践を行ってきた。その経験から、「企業のオフィスや工場などにおいては、節電のために照明や空調などの電気使用を一律かつ一斉に停止するのではなく、企業活動を適切に行いながら恒常的に電力削減を図ることが求められている。そのためには、既存の建築物に小規模から簡単に後付けで導入でき、将来的に対象を拡大できるエネルギー監視が重要」と述べている。
今回は、この自社実践の経験を踏まえ、ネットワーク・コーポレーションと戦略的パートナーシップを締結することで、EnerSenseを製品化した。今後も両社では、共同で製品改良、販売提携にも踏み出すとしている。