SSJ、「SuperStream-NX」のグループ経営管理オプション

「“唯一無二”の製品目指す」大江新社長


 エス・エス・ジェイ株式会社(SSJ)は14日、経営基盤ソリューション「SuperStream-NX(以下、NX)」のオプション製品「同 グループ経営管理」を発表した。8月より提供する。

 昨今、企業のグローバル化に伴い、単体企業のみならずグループ全体で、事業の「選択と集中」や「全体最適化」が求められている。また、2015年ごろ開始予定とされるIFRS(国際財務報告基準)強制適用に向けて、上場企業は連結ベースでの経営管理が必須となる。

 こうした状況に、これまで単体個別会計にしか対応していなかったNXで、グループ経営管理を可能にするのが、今回のオプション製品だ。NX グループ経営管理はIFRS・日本基準の両方に対応するという。

 具体的には、グループ全体・各社、または各事業グループをモニタリングする経営ダッシュボードを利用者の立場に合わせて提供する。各社・各部門の個別財務諸表のデータを集計し、さまざまなセグメント分析により、グループ全体のデータを把握。統合されたレポーティングを実現する。

 経営ダッシュボードではグループ全体・各社の速報値を表示し、ROE(株主資本利益率)/ROA(総資産利益率)などの経営指標テンプレートを用意するほか、地図データを利用したエリア別の収益も可視化してくれる。

SuperStreamで実現するグループ経営管理豊富な経営指標テンプレートで、グループ全体の経営状態を可視化

 セグメント分析では、グループ全体の月次/四半期/半期/年次の切り替え、単月/累積の切り替え、予算対比、前年対比など、さまざまな分析軸でドリルダウンが可能。

さまざまな分析軸でドリルダウンが可能

 レポーティングは、表・グラフの縦軸・横軸・集計項目を自由に定義して帳票を作成できる。表・グラフから仕訳明細レベルまでドリルスルーが可能。他システムから社員数や倉庫・店舗数など非会計情報を取り込むこともでき、作成したレポートはExcel/PDF/画面に出力し自由に二次加工できる。

 こうした操作すべてを、Silverlightを採用したUIで軽快に行えるのが特長だ。

表・グラフの縦軸・横軸・集計項目を自由に定義して帳票を作成可能表・グラフから仕訳明細データまでドリルスルー

 今後はIFRS/日本基準の複数元帳の同時レポーティングにも対応する予定。またベースとなるNXでは2月よりSaaS版が提供されており、NX グループ経営管理もプライベートクラウド環境を対象にSaaS版の提供を検討している。

 価格は、本体のNXが500万円(税別)/5ユーザーから。NX グループ経営管理が300万円(同)/5ユーザーから。


大江新社長が戦略語る

3月に同社代表取締役社長に就任した大江由紀夫氏

 発表会には3月に同社代表取締役社長に就任した大江由紀夫氏が登壇し、経営戦略を語った。SuperStreamはその16年の歴史の中で累計導入6000社を突破した。今後は一層の飛躍を目指し、「Marketing Driven Company」「Only One Product」「Global」という変革に向けた3つのキーワードを掲げる。

 「当社はSuperStreamを広めるために事業活動を行っている。ここで今一度原点に返り、マーケティングを事業活動の中心に置き、真の顧客志向の経営を行うと約束する。お客さまにとって“唯一無二”の製品を提供し続け、他社との差別化を図っていく。オンリーワンを実現するために、“IFRS”“クラウド”というキーワードに加え、新たに“グループ経営”“グローバル”という付加価値を加え、お客さま個々の戦略を反映する製品に発展させていく」(大江社長)。

 これらにより、2015年までに累計導入社数を6000強から1万社へ拡大する狙い。


今までの会計・人事は「画一的」。これからは顧客個々の戦略を反映するシステムにオンリーワン製品を実現するためのキーワード
関連情報