日本HP、ディスクバックアップ製品を強化~最大2.6PBまで格納可能な大規模向けモデルなど


 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は14日、ディスクバックアップ製品のラインアップを強化すると発表した。中小規模向けの「HP StorageWorks D2D Backup Systemファミリ」(以下、HP D2D Backup System)において、最上位モデル「HP D2D4324 Backup System」を発売するほか、大規模システム向けの「HP StorageWorks Virtual Library Systemファミリ」(以下、HP VLS)を一新し、「HP VLS9200」「HP VLS12200 Gateway」を発売する。

 日本HPでは以前から、重複排除技術と低帯域レプリケーション(LBR)技術を活用したディスクバックアップ製品をラインアップし、中小規模環境向けに「HP D2D Backup System」を、大規模環境向けには「HP VLS」を販売してきた。

 今回発表されたHP D2D4324 Backup Systemは、HP D2D Backup Systemの最上位モデルで、ユーザー領域を最大72TBまで拡張したほか、最大4TB/時の高速性能を実現。既存の最上位モデルと比べ、約1.7倍の高速バックアップが可能という。また、バックアップデータ量を約1/20に削減できる重複排除機能を標準搭載し、LBR機能にも対応可能とのこと。価格は1417万5000円から。

 一方HP VLSでは、コントローラとして利用する「HP ProLiant」サーバーを第7世代に変更し、バックアップ性能を4.4TB/時に高速化したHP VLS9200を提供する。容量も、従来の2倍となる最大2.6PBまで拡張された。価格は、624万7500円から。

 もう1つのHP VLS12200 Gatewayは、バックアップ処理を制御するサーバーを追加することで、容量を拡張できるディスクバックアップシステム。「HP StorageWorks Enterprise Virtual Array(EVA)」をストレージプールとして活用し、容量は最大1080TB、バックアップ性能は最大17.2TB/時を実現できる。価格は1249万5000円から。

 HP VLSの新製品も、加速的重複排除(Accelerated Deduplication)機能を備え、バックアップデータ量を最大約1/50に削減可能。また、LBR機能に加えて、NIST 800-88ガイドラインに準拠し、データの永久消去が可能な「データ永久消去ライセンス」が提供され、セキュリティ面が強化されている。

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(石井 一志)
2011/3/14 12:12