NEC、仮想環境の無停止フェイルオーバーに対応したHAソフト「CLUSTERPRO X」新版


 日本電気株式会社(NEC)は6日、高可用性(HA)ソフトウェア「CLUSTERPRO X」の新版「同 3.0シリーズ」を発表した。仮想化システムの無停止フェイルオーバーをサポートしたのが特徴で、10月1日より販売を開始する。

 CLUSTERPRO Xは、システムの障害を監視し、障害発生時には予備サーバーに業務を引き継ぐことで、高可用性を実現するソフトウェア。新版では、仮想化ハイパーバイザーとの連携に対応することにより、システムを停止することなく仮想マシンのフェイルオーバーを行えるようになった。障害発生時に、仮想マシンで動作しているアプリケーションなどを障害発生直前の状態のまま引き継げるため、迅速に業務再開を行うことが可能という。

 また、初期導入時に必要な現用系・待機系サーバー間のデータ同期にかかる時間を、ディスク内の実データ領域のみを同期する仕組みの採用で大幅に削減。1000GBのディスクサイズでは、従来16時間40分(1000分)かかっていたものを約10分まで短縮できたとしている。

 さらに、初期構築時の設定を簡略化したほか、操作・管理用画面のGUIの操作性も向上したとのこと。

 価格は、「CLUSTERPRO X 3.0」と「CLUSTERPRO X 3.0 for VM」が各60万円(税別)から、データミラー機能を提供するオプション「CLUSTERPRO X Replicator 3.0」が40万円(税別)から。このほか、データベース向け、インターネット/アプリケーション/ファイルサーバー向けなどのエージェントが各30万円(税別)から、となっている。

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(石井 一志)
2010/9/6 11:55