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電通総研、データレイクハウスネイティブCDP構築支援サービス「DendroBium」を提供開始

 株式会社電通総研は11月27日、企業の効果的なデータ・AI活用を実現するデータレイクハウスネイティブCDP(Customer Data Platform)構築支援サービス「DendroBium(デンドロビウム)」の提供を開始すると発表した。

 DendroBiumは、電通総研が長年培ってきたマーケティング基盤構築の知見と、最新のWebアプリ・マイクロサービス技術を融合したCDP構築サービス。レイクハウスアーキテクチャにより、データレイクの持つ柔軟性、経済性、スケーラビリティといった利点と、データウェアハウス(DWH)が持つ信頼性の高いデータ管理(ACIDトランザクションなど)を両立させているという。

 このオープンかつ高性能な統合データ基盤の上にCDPを構築することで、構造化データから非構造化データまで、さまざまなデータのサイロ化を解消し、従来のBIやSQL分析に加え、AIやデータサイエンス、生成AIを含むあらゆる高度な分析ワークロードを単一のプラットフォームで実現するとしている。

 データレイクハウスを基盤とし、データ連携、施策のアクティベーション、業務アプリケーションといった各領域の優れた機能をモジュールとして柔軟に組み合わせることで、各企業に最適化されたコンポーザブルCDPとして、次世代のデータアクティベーションをリアルタイムかつオムニチャネルで実現可能。汎用的なツールでは満たせない企業固有の複雑な業務要件やビジネスロジックに対しては、カスタムアプリケーション開発で対応する。

 また、ビジネスの成長や市場の変化に応じて、機能の追加・変更・削除が容易なため、基盤を常に最適な状態に維持し、将来にわたって競争優位性を確保する点も特徴とした。

 加えて、AI/BI統合ダッシュボードで現状把握から要因分析、次のアクションまでをシームレスに支援し、事業や顧客の理解を深められるほか、マーケティング戦略、データサイエンス、顧客資産分析など、人格と知識が設定された複数のAIが利用者に寄り添い、多角的な示唆を出すインテリジェンスを通じてビジネス価値を創出するとのこと。
 電通総研では、ユースケースとして、ダッシュボードにより現状を的確に把握し、顧客生涯価値(CLV)の高い優良顧客層を抽出するとともに、DendroBiumのAIアシスタント「顧客資産アナリスト」が、顧客層の優良性を規定する共通要因を精緻に分析し、その結果に基づいて高確度の「類似オーディエンス」候補を選定するといった利用法を挙げた。

 また、ダッシュボードによって「特定製品が想定外の顧客層に浸透している」事象を検知した後、AIアシスタント「マーケティング戦略提唱者」が、顧客群のデータを解析して発生要因を特定。さらに、マーケティング担当者が容易に理解・活用できる高度な「AIペルソナ」を生成するといった利用法も想定されるとしている。