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日本IBM、生成AIカードゲーム「バトルワーカーズ」を活用した研修サービスを提供
2025年11月18日 09:00
日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は17日、ゲーミフィケーションの知見に強みを持つ株式会社セガ エックスディー(以下、セガXD)の監修を受け、生成AIを学べるカードゲーム「Generative AI Card Game Training - バトルワーカーズ」(以下、バトルワーカーズ)を開発したと発表した。研修サービスとしての提供を同日より開始している。
今回、日本IBMが開発したのは、ゲーミフィケーションを用いた体験設計を行い、初学者から中級者まで、生成AIを楽しくインタラクティブに学べる研修サービス。ゲーム感覚で生成AIの仕組みやプロンプトの書き方などを学習できるという。
具体的には、利用者がオンラインの「バトルワーカーズ」のシステムを通じて自分の仕事を3つ入力すると、その内容が生成AIに評価され、0から99のスコアが書かれたバトルカード3枚と、さまざまな効果をもつサポートカード1枚が画面上で生成される。
カードの生成にあたっては、生成AIの特性を生かしたスコアリングの仕組みが開示されているため、利用者はそれを踏まえてプロンプトを更新し、より高いスコアのカード生成を目指すことが可能だ。日本IBMによれば、このパートでは、生成AIの原理やハルシネーションなどの特性を理解することで、プロンプトを書く際の考え方をカードゲームの内容とひも付けて学べるという。
生成したカードを印刷すれば、実際にゲームとして遊べるようになっており、バトルカードとサポートカードを使って、個人戦もしくはチーム戦で勝敗を競える。このパートは参加者の交流を目的としており、それぞれのプレイヤーが入力した仕事を互いに知ることで、チームビルディングにも役立つとしている。
なお、「バトルワーカーズ」は、IBMのコンサルティング部門が培ってきた人材育成に関するノウハウを組み合わせ、人事・人材変革コンサルティング・チームが中心となり、企業の人材育成戦略策定や人材育成プロジェクトの中で研修の一部として提供される。
研修では、人間とAIの役割分担を明確にし、AIは目的達成のための手段であることをカードゲームのルール作成を題材に説明。さらに、生成AIの特性をもとに、活用時のリスクや対策、企業としてのガバナンスに関する解説も行うとした。
また、カードゲームを単独で提供する方法や、カードゲームの内容をカスタマイズして提供する方法も設けられているほか、今後は日本IBMのビジネスパートナーを通じた提供も検討されている。

