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Hitachi Vantara、Red Hat OpenShift VirtualizationとVSP Oneを統合したソリューションを発表
2025年10月7日 08:00
米Hitachi Vantaraは現地時間9月30日、Red Hat OpenShift Virtualizationと「Hitachi Virtual Storage Platform One(以下、VSP One)」を統合した新たなソリューションを発表した。日本国内では、同ソリューションを12月末に提供開始する。
Hitachi Vantaraでは、多くの組織が仮想化ライセンス費用の高騰や、柔軟性の制限、モダナイズへの圧力増大に直面していると指摘。ソリューションは、コストが増加傾向にある既存の仮想化基盤への依存を減らし、統合されたハイブリッドクラウドプラットフォームを適用することで、老朽化した仮想化環境をモダナイズしつつ、企業に求められるレジリエンスとパフォーマンスを実現するとしている。
Hitachi Vantaraの新たなソリューションは、Red Hat OpenShift Virtualization機能を含むRed Hat OpenShiftを、VSP Oneに統合したものとなる。ソリューションで提供される事前検証済みのリファレンスアーキテクチャと、高性能な仮想マシン(VM)移行ツールを利用することで、レガシープラットフォームからの移行をより簡単かつ迅速に進められる。
加えてVSP Oneは、複数拠点での耐障害性とシームレスなフェイルオーバー機能を提供し、障害発生時でも継続的な運用を支援する。また、同じプラットフォーム上でVMとコンテナを並行して実行できるため、仮想化インフラを個別に構築する必要がなく、環境の重複も回避できるため、ハードウェア、ソフトウェアライセンス、運用コストを低減できる。さらにVSP Oneは、オンプレミスシステムとクラウドにまたがるブロック、ファイル、オブジェクトストレージ向けの統合データストレージプラットフォームを提供し、データの可視性を向上させ、データの場所に関わらず一貫した利用環境を実現する。
ソリューションでは、分散型Red Hat OpenShiftクラスターにおける高可用性を実現するために共同開発した、新たなリファレンスアーキテクチャを採用している。VSP One Blockでは、複数サイト間でのアクティブ-アクティブなデータアクセスを可能にするGlobal Active Device(GAD)技術と強化されたCSIドライバーを活用し、地理的に分散したサイト間での災害回避、継続的な運用、シームレスなワークロードモビリティをサポートする。パブリッククラウドまたは隔離サイトでのRed Hat OpenShiftマスターノードサポートによるオプションとして用意される第3サイトのQuorumは、可用性ゾーンの耐障害性を最大化する。
Red Hat OpenShift Virtualizationを搭載したHitachi Vantaraのソリューションは、従来の仮想化プラットフォームからのモダナイズと移行において、運用コスト削減とベンダーロックインの解消や、アプリケーションの提供と移行の加速、エンタープライズグレードの耐障害性強化、エンドツーエンドの自動化と可視性の向上といった利点を提供するとしている。