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TIS、ITインフラの管理・運用を支援するマネージドサービス「MOTHER」

第1弾としてAWSをサポート、今後は対応クラウドの拡充を図る

 TIS株式会社は5日、企業のITインフラの管理・運用を支援するマネージドサービス「MOTHER」を提供開始すると発表した。その第1弾として、Amazon Web Services(AWS)のクラウドサービス向けに提供開始する。

 「MOTHER」は、クラウドサービスやオンプレミス環境の統合管理を行えるマネージドサービス。TISがAWSなどの各種クラウド基盤や、複数クラウドとオンプレミスを組み合わせたハイブリッド環境の構築で培ってきたノウハウ、データセンター/クラウド事業者としての運用経験を生かしているのが特徴という。こうしたノウハウ・経験を生かすことで、クラウド上にあるシステムの稼働状況や性能状況を常時監視し、異常発生時にはメールや電話、障害の一次対応までをTISするため、クラウド環境についても、オンプレミスシステムの運用と同レベルの障害監視・性能分析などを行えるとのこと。

 今回、第1弾プラットフォームとしてAWSに対応。複数アカウントそれぞれのインスタンス情報の取得・一覧表示や、起動・停止といった基本的なインスタンス操作などの統合管理機能を搭載した。これにより、個別管理による運用業務の煩雑さを軽減し、業務効率を改善できるため、企業全体としてのITガバナンスの強化やコスト管理を実現可能という。

 また、運用業務で必要となる情報取得やシステム操作を、簡単なGUIで提供することから、専門の知識や技術を必要とする従来の運用管理製品・サービスと異なり、それらに精通していないシステム管理者でも簡単に運用を行えるとした。

 具体的なメニューとしては、複数のクラウドサービスや複数アカウントの統合管理を可能にする「プラットフォーム管理サービス」と、エンタープライズシステムに必須な安定したシステム運用を支援する「障害監視サービス」、システムのネットワークやサーバーリソース、ディスクなどの性能を監視する「性能分析サービス」、GUIのポータル機能をサービスメニューとして提供する。

 このうち今回AWSに対応したのは「プラットフォーム管理サービス」で、サーバー統合管理、プラットフォームの利用料金管理、ヘルプデスクなどの機能を利用可能。「障害監視サービス」「性能分析サービス」はAWS以外のクラウドサービスやオンプレミスも対象となっている。

「プラットフォーム管理サービス」のサーバー統合管理の画面イメージ

 価格は、「プラットフォーム管理サービス」がAWS利用料の10%、「障害監視サービス」(20IP~)は、メール通知のみ対応するシンプルプランで月額5万5000円から、「性能分析サービス」(10IP~)は性能収集のみ行うシンプルプランで月額3万5000円から。なお、「障害監視サービス」と「性能分析サービス」は別途初期費用も必要となる。

 TISでは今後、対応プラットフォームをAWS以外のクラウドサービスやオンプレミスまで拡充し、さらにシステム運用の自動化や運用サービスのテンプレートの提供など、サービスメニューを拡充する考え。将来的には、クラウドからオンプレミスまでのすべてを統合管理できる、マルチプラットフォーム対応のマネージドサービスを目指す意向で、2017年度末までに100社への導入を目指している。

石井 一志