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NEC、SAP HANAを効率的に構築・運用できるソリューションで自社製ストレージを利用可能に

 日本電気株式会社(以下、NEC)は18日、SAPのインメモリデータベース「SAP HANA」環境の効率的な構築・運用を実現する「SAP HANA テーラード・データセンター統合ソリューション」(以下、SAP HANA TDIソリューション)を強化すると発表した。利用するストレージを、NECのユニファイドストレージ「iStorage Mシリーズ」5機種から選択可能にする「SAP HANA TDIソリューション(iStorage)」を新たに提供する。

 従来SAP HANAを利用するには、SAPの認定を受けたアプライアンスサーバーのハードウェア構成をそのまま利用する必要があった。しかしSAPはその後、認定ハードウェアの制限を緩和する「SAP HANA テーラード・データセンター統合」を定義し、第1弾としてストレージの認定(SAP HANA Enterprise Storage認定)を開始していたという。

 こうした動きに対応するため、NECではEMCジャパンとの協業のもと、4月より「SAP HANA TDIソリューション(EMC)」を提供しており、1台のEMCストレージを複数台のSAP HANAアプライアンスサーバーで共有することで、運用の効率化を可能としている。

 今回はその「SAP HANA TDIソリューション」において、SAP HANA Enterprise Storage定を受けたNEC製のiStorage Mシリーズを利用可能とした。NECのSAP HANAアプライアンス「NEC High-Performance Appliance for SAP HANA」にiStorage Mシリーズの5機種を組み合わせて提供でき、EMCストレージの場合と同様、1台のストレージを複数のSAP HANAアプライアンスで共有し、効率的に運用可能という。また、iStorage Mシリーズのデータバックアップ機能なども活用できるとのこと。

 加えて、すでにiStorage Mシリーズの該当機種を利用中のユーザーは、既存のストレージを活用した短期間でのSAP HANA環境構築や、現行のストレージ運用の適用も行えるとしている。さらに、ソリューションに含まれるストレージは、事前に動作検証や評価が実施されているので、SAPが定める性能・可用性など各種要件の基準値達成をユーザー自身が行うことなく、SAP HANA環境を構築でき、従来に比べて導入期間を短縮可能とした。

 「SAP HANA TDIソリューション(iStorage)」の価格は、iStorage M110モデルで2300万円(税別)から。このほか、iStorage M310/M510/M710/M5000の各モデルが利用できる。

石井 一志