日本オラクル、アプリ稼働効率を最大60倍に向上可能なエンジニアド・システム「Exalogic X3-2」


Oracle Exalogic Elastic Cloud X3-2

 日本オラクル株式会社は26日、エンジニアド・システム「Oracle Exalogic Elastic Cloud」(以下、Exalogic)の最新版、「Oracle Exalogic Elastic Cloud X3-2」(以下、Exalogic X3-2)を発表した。

 「Exalogic」は、Javaベースのアプリケーションをはじめ、多数のアプリケーションを集約して高速に実行できるエンジニアド・システム。日本オラクルがソフトウェア、ハードウェアを統合し、あらかじめ最適なセッティング、チューニングを施して提供するため、迅速な導入を可能にしている。

 最新型の「Exalogic X3-2」では、8コアのXeon E5-2600シリーズを搭載したサーバー「Sun Server X3-2」をベースに、「Sun ZFS Storage Appliance」を共有ストレージとして利用。さらに、最大40GbpsのスループットでストレージI/O速度を高速化する「InfiniBandスイッチ」を統合した。

 搭載メモリ容量がフルラック構成で7.7TBをサポートするなど、従来比約2.6倍に拡大されたほか、物理サーバー本来のパフォーマンスに近い性能を発揮できるOracle VMベースのサーバー仮想化技術、I/Oデバイス自体の仮想化をハードウェアで実装する「Single Root I/O Virtualization」などを活用し、アプリケーションの稼働効率を最大で60倍まで向上できるという。

 さらに、サーバー、ネットワーク、ストレージの仮想化に対応しており、事前検証済みのテンプレートを使用すれば、アプリケーションの展開時間を最大で95パーセント削減可能とした。

 また、ハードウェア、ソフトウェアの性能を高め、ミドルウェアを高速処理するソフトウェア群「Oracle Exalogic Elastic Cloud Software 2.0」にも対応。InfiniBandと関連ソフトウェアを最適化する「Oracle Exabus」、エンタープライズクラウドの導入から運用までを管理できる「Oracle Enterprise Manager 12c」、大量のアプリケーショントラフィックを動的に管理する「Oracle Traffic Director」などの機能により、IaaSにおける大規模なプライベートクラウド環境を容易に構築できるとのこと。

 なお価格については、従来と同様の価格で提供されるとのこと。例として、8コアのXeon E5-2600シリーズ×8(合計64コア)、1TB共有メモリ、60TB共有ストレージ、Oracle Exalogic Elastic Cloud Softwareを含めた、1/8ラックの最小構成で5078万8500円(税別)から。

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