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MCデジタル・リアルティ、NRT/KIXキャンパスでGPU計算力提供サービスを提供
2025年3月13日 10:00
MCデジタル・リアルティ株式会社、モルゲンロット株式会社、株式会社マクニカ、菱洋エレクトロ株式会社の4社は12日、MCデジタル・リアルティのNRTキャンパス(千葉県印西市)およびKIXキャンパス(大阪府茨木市・箕面市)で、GPU計算力提供サービス「AI XCHANGE powered by Cloud Bouquet」を開始すると発表した。
サービスは既に申し込み受付を開始しており、サービス開始は4月中の予定。GPU計算力は、キャンパス内に設置した、マクニカ、菱洋エレクトロが保有するGPUサーバーから提供される。
AI XCHANGE powered by Cloud Bouquetは、GPU計算力を必要とする企業と、GPU計算力を保有する事業者をマッチングする、モルゲンロットによるサービス「Cloud Bouquet」の仮想化技術を用いて、MCデジタル・リアルティのデータセンター内にGPUサーバーを保有するマクニカ、菱洋エレクトロのGPU計算力リソースを、モルゲンロット・三菱商事がサービス基盤を整備した上で、MCデジタル・リアルティの顧客向けに、GPU 1枚・1時間単位から提供するサービス。
これにより、NRTキャンパスおよびKIXキャンパスを利用する顧客は、GPUサーバーへの先行設備投資を自社で行うことなく、必要な時に必要な分だけGPU計算力にアクセスすることで、AIプロダクト開発や高度なシミュレーションをコスト効率良く、迅速・手軽に行える。
MCデジタル・リアルティのデータセンターは、顧客のビジネス成長に呼応した拡張性を担保できる「キャンパス型構成」を採用しており、同一敷地内に複数棟のデータセンターを運用している。AI XCHANGE powered by Cloud Bouquetは、データセンター構内接続サービス「クロスコネクト」およびキャンパス内接続サービス「キャンパスコネクト」を介して提供されるため、インターネット回線を介して提供される標準的なGPU as a Serviceの課題である、データ量増大による帯域制限やレイテンシーの課題を解消しながら、セキュアに利用できるとしている。
さらに、MCデジタル・リアルティのデータセンターでは、相互接続ソリューション「ServiceFabric」によって、世界6大陸25カ国以上のDigital Realtyのデータセンター拠点や、顧客、パートナー、1100のクラウド・ITサービス、1200のネットワークサービスなどからなるデータコミュニティにアクセスができるため、AI開発・活用において肝要となるリアルタイムかつ効率的なデータ活用を支援すると説明。
また、今回のAI XCHANGE powered by Cloud Bouquet提供開始により、Digital RealtyによるプライベートAIを実現するオープンなエコシステム「Private AI Exchange(AIPx)Powered by ServiceFabric」がさらに拡大し、日本国内だけでなく、海外のDigital Realtyの顧客もサービスを利用できるとしている。
マクニカでは、GPU計算基盤をベースとした検証環境を無償で提供するサポートプログラム「AI TRY NOW PROGRAM」を提供しており、その提供基盤をNRT10に移した。今後も、最新のGPUを導入し、ユーザーによりよい開発環境の提供を目指すとしている。
菱洋エレクトロでは、AI導入サポートプログラム「RYOYO AI Techmate Program」を展開し、GPUによる開発環境の提供と共に「AI人材育成・技術支援プログラム」や、課題に直面した際も人員リソースやノウハウを得られる「企業マッチング」を提供している。これらのGPUに関するさまざまな支援を通じて、企業のAI開発に伴う技術的・運用上の課題を解決していくとしている。
MCデジタル・リアルティとモルゲンロット、マクニカ、菱洋エレクトロは、サービスを通じて、GPUの高い計算力をより多くの顧客がコスト効率高く手軽に利用できる環境を提供することで、AIプロダクト開発やさまざまなシミュレーションの実現を支援し、顧客のビジネスの拡大とイノベーションの実現に寄与していくとしている。