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サーバーワークス、生成AI活用に向けAWSトレーニング・内製化支援サービスを強化

 株式会社サーバーワークスは4日、AWSトレーニング・内製化支援サービスをアップデートし、生成AIを活用したエンタープライズ企業向けの内製化支援サービスを開始した。

 サービスでは、アプリケーション開発の経験が豊富でないエンジニアでも、生成AIを活用しながら迅速にプロトタイプを開発できるよう支援する。これにより、従来はベンダーに依存していた開発体制を変革し、情報システム部門主導によるDX推進を実現する。

 サーバーワークスでは、生成AIを中心とした先端技術の進歩により、多くのエンタープライズ企業が開発効率やDX推進の観点で関心を寄せていると説明。しかし、いざ自社でこうした先端技術をアプリケーションに取り入れようとした際に、「生成AIをどう使ってアプリケーションを開発すればよいか分からない」「運用面を考慮した体制をどう構築すればよいか分からない」「社内にノウハウがなく、ベンダー依存になっている」といった課題が浮上し、スムーズな内製化・DX実現が進まないケースも見受けられるという。

 こうした課題に対し、サーバーワークスはAWS専業インテグレーターとしてのクラウド導入・運用実績を有しており、請求代行サービスを含めた総合的な支援が可能だとして、数多くの企業の内製化をサポートしてきた実績をもとに、今回のサービスアップデートにより、生成AI活用を含んだ包括的なフレームワーク構築と技術移転を実現するとしている。

 サービスでは、生成AIを活用したアプリケーション開発フレームワークの策定支援として、サーバーワークスが顧客と共同で、AWS環境上で動作するアプリケーションのアーキテクチャ設計や、生成AIの利用方法を定義したフレームワークを構築。AI活用のベストプラクティスや、アプリケーション運用を考慮した体制を提案する。

 迅速なプロトタイプ開発の実装支援として、生成AI活用により、アプリ開発未経験のエンジニアでもプロトタイプを高速に構築可能とする。サーバーワークスが必要に応じて伴走し、実際のコードや構成例などを提示しながら共同開発を実施する。

 ドキュメント化と運用体制の構築では、開発ノウハウをドキュメント化し、組織としてのナレッジを蓄積可能とする。内製化のフェーズでもセキュリティやガバナンスを考慮し、運用管理部門や情報システム部門が独自に運用を回せる体制をサポートする。

 生成AI活用のトレーニング提供では、経験豊富なエンジニアやトレーナーが、実務に沿った形で生成AIの活用ポイントをレクチャー。「AWS上で生成AIを生かすには?」「どんなユースケースが効果的か?」など、エンタープライズ企業特有のニーズに応じたトレーニングを実施する。

 さらに、AWSに最適化されたアーキテクチャとして、各種AWSサービス(Amazon EC2、AWS Lambda、Amazon SageMaker、Amazon S3など)との連携を最適化。大規模かつ高可用性が求められるエンタープライズシステムでも、スケーラブルに運用可能な構成を提案する。

 サービス導入により、コスト最適化と開発スピード向上が可能となり、ベンダー依頼に伴う工数やコストを削減し、情報システム部門を中心に迅速なプロトタイプ開発が可能になる。また、DX推進の加速に向け、情報システム部門が主体的に動くことで、社内要望への素早い対応や業務改革のスピードアップにつながる。

 ナレッジの社内定着に向けては、フレームワークやドキュメント整備により、社内エンジニアリング力を底上げし、継続的な内製開発体制を構築する。さらに、AWSに最適化された開発・運用体制として、サーバーワークスのAWS専業インテグレーターとしてのノウハウを生かし、クラウドネイティブなアーキテクチャで運用負荷を軽減する。

 サーバーワークスは、今後もエンタープライズ企業の情報システム部門が主体的に開発・運用を行う、内製化の加速を引き続き支援するとともに、生成AI分野における急速な技術進歩に合わせ、サービスのアップデートやナレッジシェアを継続的に行いながら、顧客のクラウド活用によるDX推進に取り組んでいくとしている。