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クニエ、人的資本開示向けTableauテンプレートを提供
2025年2月4日 09:00
株式会社クニエは3日、人的資本に関する情報開示の国際標準規格であるISO 30414および政府可視化指針推奨指標に準拠した、Tableauレポートテンプレート「『Q-Disclosure』by Tableau」を提供開始した。
2023年3月期以降、有価証券を発行する大手企業に対しては、人的資本の開示が義務化された。クニエでは、企業の人的資本開示に向けた取り組みでは、経営層との合意形成や人事施策の立案、情報マネジメント基盤の整備に時間がかかることが、実践上の課題となっていることが多くあると説明。これらの課題解決には、指標の計算と可視化を行う新たな仕組みや、人事システムとは異なるシステムやシステム外に存在するデータの統合が必要で、即効性のある具体的な解決策が求められるとしている。
こうした状況を受けクニエは、既存システムから抽出した情報を容易に結合・集約・変換し、集計・レポート作成まで可能とするTableauレポートテンプレート「Q-Disclosure」by Tableauを提供する。
「Q-Disclosure」by Tableauは、人的資本に関する情報開示の国際標準規格であるISO 30414、および政府可視化指針推奨指標に準拠したレポートをプリセットしたテンプレート。開示可能な情報から順次活用が可能で、戦略に則した情報の整備の範囲を拡大することで段階的に開示範囲を広げられ、情報活用基盤を構築することなく、情報の集約を可能にする。
テンプレートは、汎用分析BIツールとしてメジャーかつ操作性の高いツールである「Tableau」でのレポーティングを前提に設定されている。テンプレートの既存設定を導入企業の環境に合せて移植・調整することで、設定後、直ちに人的資本開示対応が可能となる。また、ISO 30414の11項目58指標および有価証券報告書3指標に準拠していることから、導入後直ちに全ての指標の集計や、表とグラフのレポート形式での表示が可能となる。
人的資本開示レポート作成では、人事以外のデータも含めた情報集約がポイントとなる。そこでテンプレートでは、既存システムからの元データを、Tableauの汎用的な複合CSVとしてユーザーローカル環境、またはTableauクラウド上で共有管理が可能。人的資本の各種基礎データを格納するための情報マネジメント基盤は不要のため、すぐに活用でき、かつコスト面でのメリットが見込める。
また、顧客固有システムとの連携想定のワークテーブル(所定書式CSV)を事前定義済みのため、人事以外の会計システムやその他外部システム等との連携も容易に実現できる。
テンプレートは、Tableau Prep(既存システムから素データ出力後のデータの事前準備・加工ができるデータクリーニングツール)を活用し、データの更新時期(追加、洗い替えなど)に定型処理をあらかじめ定義しておくことで、実行処理の自動化が可能となる。システムはクラウドベースのため、組織全体で共有(ホスティング型)が可能となり、サーバーの構築、バージョンアップ等のメンテナンスも不要で利用できる。
また、クニエは今回のテンプレートに先行して、SAP SuccessFactorsを利用した人的資本開示向けテンプレート「Q-Disclosure」by SFsも提供している。