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大和証券、AIオペレーターによる電話問い合わせ対応サービスを提供

 大和証券株式会社は4日、株式会社大和総研、株式会社ヘッドウォータース、日本電気株式会社(以下、NEC)、株式会社QUICKと協働し、株価や市況ニュースなどのマーケット情報や、ログイン手続き、NISA関連などの一般的な内容に関する問い合わせに応対する、「AIオペレーターサービス」を7日にリリースすると発表した。

 AIオペレーターサービスでは、株価などのマーケット情報や一般的な問い合わせに対して、AIオペレーターが顧客を待たせることなく、すぐに対応する。顧客は、これまでの有人対応の取扱窓口と、AIオペレーター専用番号を選択して利用できる。

 音声による会話形式の応答で、マーケット情報から事務手続きに関する内容まで、広範に応対可能なAIオペレーターサービスを顧客に提供するのは、国内大手金融機関では初の試みになると説明。今後は、顧客からの声をもとに、品質向上およびサービス範囲拡大を目指すとしている。

 取り組みにおいて、大和証券は最先端技術を駆使したサービスの創出による課題解決・顧客体験変革を目指して、各分野のプロフェッショナルを束ね、証券業界のコンタクトセンターに求められる高い専門性を持つAIオペレーターを実現した。

 大和総研は、問い合わせ内容を正確に理解する、金融ドメインに精通した独自のAI音声認識の構築を担当した。データサイエンス・AIに関するコンサルティング経験・導入実績を持つ大和総研の知見をフル活用し、AIオペレーターに優れた「Auditory Sense(聴覚)」を与えた。

 ヘッドウォータースは、プライムベンダーとして生成AIに関する技術と知見を駆使して、ユーザー体験を最大化するためのAIコアエージェントとアプリケーションを開発した。AIコアエージェントは、タスクを高速かつ効率的に処理し、リアルタイムで正確なマーケット情報の提供と、迅速で信頼性の高い事務手続きに関する問い合わせ対応を実現する。

 NECは、電話による問い合わせに対応するためのテレフォニー基盤とショートメール送信機能を担当した。AIを活用したエクスペリエンスオーケストレーションを提供する、Genesys Cloud CXとNEC SMSプッシュサービスを活用し、音声による会話形式の応答や最適な情報発信を実現した。

 QUICKは、AIオペレーターが株価などのマーケット情報を応答する際、必要となるAPI開発を担当した。コンタクトセンターで実際に対応している問い合わせの内容を考慮し、AIが情報を検索しやすいように設計した。

 大和証券グループは、先端デジタル技術にいち早く挑戦し、顧客の期待に応える革新的なサービスを提供していくことで、顧客の資産価値最大化に取り組んでいくとしている。