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レノボ、従量課金制でスケーラブルなGPUリソースを提供する「TruScale GPUaaS」とAI駆動の管理システムを発表

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ合同会社(以下、レノボ)は9月30日、従量課金制でスケーラブルなGPUリソースを提供する「Lenovo TruScale GPU-as-a-Service(GPUaaS)」と、AI駆動の管理システムを発表した。

 Lenovo TruScale GPUaaSは、Lenovo Intelligent Computing Orchestration(LiCO)テクノロジーにより、NVIDIA GPUのリソースの従量制提供とオーケストレーションをワークロードの管理とスケージューリングを提供する。NVIDIA H100/NVIDIA L40Sなど、NVIDIA Tensor Core GPUの広範なオプションに対応する予定。

 これにより、個々のワークロードごとに消費量とコストを管理することが可能となり、複数の異なる組織がGPUリソースを効果的に共有できる。企業のニーズに応じて、オンプレミスにもコロケーションにも対応でき、NVIDIA GPUの可用性が向上し、実環境での迅速なイノベーションを実現し、企業におけるAIユースケースが利用しやすくなるとしている。

 また、レノボは、AIを活用した統合システム管理のさらなる進化により、インテリジェント オペレーションに革新をもたらし、ITインフラストラクチャを変革することで、企業のAI需要への対応を支援すると説明。企業は、AI搭載の新たなシステム管理により、信頼性、セキュリティ、拡張性を強化しながらオペレーションを効率化することで、イノベーションを促進できるとしている。

 Lenovo XClarity Oneは、AIを活用したSmarter Supportへの専用アクセスを提供し、自己最適型インフラストラクチャの構築を大幅に前進させる。このプラットフォームは、レノボの新しいAIOpsシステム管理エンジンを採用し、ITの運用、管理機能を単一のソリューションに統合することで、IT部門の推測作業を排除する。

 AIを活用した全く新しい予測型の障害分析機能を採用しており、3種類の予測エンジンを活用して迅速かつ正確な障害検知を行う。この機能により、手動でのシステム管理よりも迅速に、潜在的な障害と現在の障害の両方をITチームに通知できる。さらに、予測分析により、故障したコンポーネントの代わりに機能部品を交換する際に発生する、高コストの潜在的な出費を回避できる。

 ユーザーフレンドリーな単一のインターフェイスを介して、データセンターからエッジに至るすべてのコネクテッドデバイスを合理的に管理することで、設置場所に関わらず、Lenovoサーバーのライフサイクル全体を包括的に制御する。国際的なセキュリティ規格に準拠し、ビジネスの成長に合わせて拡張できるハイブリッドクラウドアーキテクチャを提供する。また、最新のデータセンターとエッジの処理要件に柔軟に対応し、潜在的なセキュリティの攻撃対象領域を最小限に抑える。プラットフォームはOTP認証と役割ベースのアクセス制御を備えたゼロトラストアーキテクチャを採用し、セキュリティと柔軟性を強化する。

 さらに、Lenovo Power and Cooling Servicesにより、リアルタイムでエネルギー効率を監視できる業界最高水準の冷却機能を基盤としながら、生成AIに対応する計算能力の高速化を図れるとしている。

 Lenovo Neptuneは、直接水冷方式を活用することで電力消費を最大40%削減し、10年以上にわたってより高密度のコンピューティングを実現してきたと説明。Lenovo Power and Cooling Servicesにより、業界をリードする冷却技術が利用しやすくなることで、顧客は高負荷のAIワークロードを最適化できるだけでなく、サステナビリティ(持続可能性)の目標にも対応できるとしている。

 AI需要に対応しながら主要指標の改善に取り組む企業に対して、As-a-Serviceモデルは、AIに対応したコンピューティングへのアクセスを提供しながら、コスト指標を改善し、複雑な実装作業を軽減することで、持続可能なIT運用を支援すると説明。この新サービスは、ハードウェアと設備サービスをエンドツーエンドのサービスにシームレスに統合することで、AI時代における競争と成功に必要な演算能力を提供しながら、組織の卓越した効率性とイノベーションを実現するとしている。