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Dynabook、AIを活用した運転支援機能などを備える法人向け車両運行管理テレマティクスサービスを提供

 Dynabook株式会社は15日、通信機能付きドライブレコーダーを活用した、法人向け車両運行管理テレマティクスサービスを12月に開始すると発表した。

 同サービスは、AIを活用した先進運転支援機能を有するドライブレコーダーで危険運転を瞬時に検知し、運転者へ警告を行う。また、テレマティクス専用クラウドで、車両運行データを一元で管理できるポータルを提供し、運転者の安全運転管理や教育を行う管理者の業務効率化を支援する。さらに、別売りのアルコールチェック管理サービスとデータも取り込める。エッジAIとクラウドを組み合わせ、車両のさまざまなデータの見える化により、運転中の各種リスクを低減する。

 企業における交通事故や法令違反は、事故による直接的な損害だけでなく、風評による社会的な信用失墜、企業価値の毀損(きそん)など事業機会損失にもつながると説明。また、2022年4月には白ナンバー事業者にも「アルコールチェック」が義務化され、2023年12月にはアルコール検知器の利用も義務化されることで、安全運転管理のDX化への意識が高まっている。

 そのため企業は、運行管理サービスを導入し、紙ベースの管理から脱却を図る中、サービスの導入効果は企業ごとの取り組みレベルによって差が出ている状況で、さらに既存のテレマティクスサービスには、多くのニーズに応えるため、機能が複雑化する傾向にあり、使いやすさの実感を持てないケースも見受けられるという。

 Dynabookはこれまで、損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン)とSOMPOリスクマネジメント株式会社(以下、SOMPOリスク)が提供する法人・個人事業主向け事故防止サービス「スマイリングロード」向けに、通信機能付きドライブレコーダーの供給や分析ツールを開発し、企業の安全運転管理をサポートしてきた。これまでに培ったサポート力とノウハウを生かし、営業車やサービス車などの業務用車両を抱える企業を対象に、導入に大きな負担をかけず、安全運転管理を支援するサービスを提供していくとしている。

 サービスで提供するドライブレコーダーは、フルHD、最大3chカメラ(メインカメラ、インカメラ、リアカメラ)の録画が可能。各種センサーデータや高度な画像処理、およびAI技術を活用することで危険運転を検知し、運転者に対し音声ガイダンスで通知する。急加速アラート、急減速アラート、急ハンドルアラート、前方車間アラート、車線逸脱アラート、前方車両発進アラート、また、インカメラを活用して、居眠り検知アラート、わき見検知アラート、携帯電話通話検知アラートなどをサポートする。

 microSDカードは32GB~256GBをサポートし、長時間(最大約120時間、1カメラ時)の録画に対応。電池を内蔵し、ACC ON(車両電源)後約5秒間で録画開始、ACC OFF後の録画(最大約10分間)にも対応する。NFCカード読み取り機能、通信機能を搭載し、アラートデータや動画、走行状況などをクラウド経由で車両運行管理ポータルと共有する。

 Dynabookテレマティクスサービスは、ドライブレコーダーに運転免許証をタッチすることで運転者を認証でき、車両運行管理ポータルを通じて、車両や運転者を識別して管理できる。車両の速度、距離、時間、位置情報などを収集し、運転行動を見える化する。

 危険運転を察知した場合には、運転者に対して音声ガイダンスとディスプレイ表示で警告し、その場で自身の運転の気づきを促すとともに、運転終了後に運転の傾向について振り返る機会を設ける。

 管理者は、車両運行管理ポータルを通じて、運転者の危険運転をリアルタイムに把握できる。これまで管理者の作業負担が大きかった、設定や車両登録が手軽に行え、日次集計やデータのダウンロードもスムーズにできる。さらに、別売りのアルコールチェックサービスを導入することで、運転者ごとのアルコールチェックと運行管理が可能になる。

 Dynabookは、「コンピューティングとサービスを通じて世界を変える」という企業ビジョンのもと、これからもテレマティクス技術、画像認識技術、クラウドも含めたセンサーデータ解析技術ならびに車両運行管理ポータルの使い勝手の向上に努め、安心・安全な運転を支援する技術とサービスを提供し、事故が起こらない社会づくりへ貢献していくとしている。

注)リアカメラはオプション設定