ニュース

BIPROGY、金融機関営業店におけるAzure OpenAI Service活用の技術検証を実施

 BIPROGY株式会社は17日、マイクロソフトの最先端技術を活用した「カスタマーサクセス高度化プロジェクト」の一環として、金融機関営業店窓口職員のコミュニケーションスキル向上へのAzure OpenAI Service活用の技術検証を実施し、評価を行ったと発表した。

 技術検証では、経験の浅い営業店窓口職員を対象とし、顧客からの相談対応への支援機能として提供する、「顧客情報のサマライズ、現状把握」「顧客ニーズを深堀りするためのヒアリング事項の推奨」「顧客ニーズに合った商材/サービスの推奨」の3点について、Azure OpenAI Serviceを活用した言語生成AIによる実現可能性および技術的なフィージビリティ(実行可能性)の確認を行った。

 これらの機能は、Azure OpenAI Serviceが「顧客属性情報(性別、年齢)」「顧客との会話内容(過去の会話内容、当日の会話/ヒアリング内容)」「取引情報(口座残高、入出金明細、各種商材の契約有無)」のインプット情報を参照して、顧客情報のサマライズや推奨事項の出力を行う。

相談対応支援機能画面イメージ

 技術検証では、顧客情報のサマライズ機能、ヒアリング項目の提案機能、商材/サービスの提案機能について、各機能の実現におけるAzure OpenAI Serviceの利用可否、および出力精度の確認を実施。おおむね期待通りの結果が得られ、各機能の実現が可能であると評価したという。

 BIPROGYでは今回の技術検証を経て、相談対応を得意とする職員のノウハウを簡易的に形式知化し、Azure OpenAI Serviceが参照できるようになると、回答精度の向上とともにノウハウの共有、継承、標準化という課題の解決が可能となることを、今後のAzure OpenAI Serviceの活用に向けた示唆として得られたと説明。引き続き、ノウハウの形式知化とAzure OpenAI Service による共有についても、金融機関の協力を得ながら実証実験を進めていくとしている。