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Red Hatとオラクルが協業を拡大、「Red Hat OpenShift」がOCIに対応

 米Red Hatと米Oracle(以下、オラクル)は現地時間20日、顧客がOracle Cloud Infrastructure(OCI)上にアプリケーションを導入する際に、より多くの選択肢を提供するため、両社の協業拡大を発表した。この協業拡大の一環として、ハイブリッドクラウドアプリケーションプラットフォームの「Red Hat OpenShift」が、サポートおよび動作保証され、OCI上で実行可能になる。

 OCI上のRed Hat OpenShiftは、「OCI Compute」の仮想マシンやベアメタルインスタンス上で実行される、Red Hat OpenShift Platform Plus、Red Hat OpenShift Kubernetes Engine、Red Hat OpenShift Container Platformの動作保証済み構成を使用し、顧客が管理するインストールをサポートする。

 これにより顧客は、OCI上に導入されたRed Hat OpenShift上のワークロードを、オラクルとRed Hatの両方によってテスト、動作保証、サポートされているという確信を持ってインストールし、実行できるようになる。さらに、オンプレミスのデータセンターでRed Hat OpenShiftを実行している顧客は、本番ワークロードを含め、これらの環境をより簡単にOCIに移行できる。既存の透明性の高い共同サポート契約により、顧客はRed Hatとオラクルの両社のサポートを受け、潜在的な問題の解決に役立てられるとしている。

 OCIの分散クラウドは、米国、英国、オーストラリアの「Oracle Cloud for Government」リージョンを含む、45のパブリッククラウドリージョン、カスタマーが管理するサイトの「OCI Dedicated Region」、パートナー対応の「Oracle Alloy」リージョン、「Oracle EU Sovereign Cloud」などで、100以上のサービスを提供している。

 オラクルでは、これらの各ソリューションで、Red Hat OpenShiftが動作保証された「OCI Compute」シェイプと、可用性、管理性、パフォーマンスに関するSLAによるエンタープライズクラウドを顧客に提供すると説明。これにより、Red Hat OpenShiftのワークロードにおいても、適切なサイズのパフォーマンスを実現する「OCI Compute」のフレキシブルシェイプ、高いパフォーマンスを実現する「OCI Compute」のベアメタルシェイプ、コスト効率の高いスケーラビリティを実現する「OCI Block Storage」の自動チューニングボリュームを活用できるとしている。

 OCI上のRed Hat OpenShiftの動作保証とサポートは、2023年1月発表の、動作保証されたOSとしてOCI上で実行されるRed Hat Enterprise Linuxの提供に次ぐものとなる。現在、Red Hat Enterprise Linuxは、OCIの柔軟な仮想マシンに加えて、OCIのベアメタルサーバーやOracle VMware Cloud Solution上のワークロードも動作保証しており、一般提供開始以降にはOpenShiftの動作保証も予定する。さらに顧客は、Red Hat Enterprise Linuxサブスクリプションの一部として利用可能なRed Hat Enterprise Linuxイメージビルダーを使用して、OCI用にカスタマイズされたRed Hat Enterprise Linuxゴールドイメージを作成し、幅広いアプリケーションワークロードとセキュリティ・コンプライアンス要件に対応できるとしている。