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rinna、カスタマイズ可能なLLMを利用できるソリューション「Tamashiru Custom」を提供

 rinna株式会社は21日、カスタマイズ可能なLLM(Large Language Model、大規模言語モデル)を利用できるソリューション「Tamashiru Custom 」を提供開始した。

 rinnaは、2015年からAIキャラクターりんなをはじめとしたAIの研究開発を続けており、LLMの概念が登場した2018年ごろから日本語に特化したLLMや生成AIの研究開発を行ってきた。そのノウハウを生かし、顧客にとって最適なLLMソリューションとしてTamashiru Customを提供する。

 Tamashiru Customは、rinnaが研究開発した多種多様なAIモデルと顧客のデータを組み合わせることで、ニーズに合った最適なLLMを提供するソリューション。

 顧客専用にカスタマイズしたTamshiru CustomのLLMは、要望に合わせて追加学習するため、親しみやすいチャット形式などで、顧客のビジネス用途に合わせた精度の高い回答による課題解決が期待できる。LLMを活用することにより、人を介さずともAIとの会話で社内保管の情報を引き出せるため、データ活用の最適化、人同士のコミュニケーションコストの削減による業務効率化を実現する。

 ビジネスドメインごとに求められる要件に基づき、LLMのカスタマイズを用意する。また、顧客の適切な活用のため、提案から導入、運用までをrinnaの専門技術者・研究者が支援する。

 エンタープライズ向けの自然会話技術の開発・提供実績から、汎用的なチャットボットモデルに加えて、よりユニークな特徴(キャラクター性)を再現したインターフェイスの開発をサポートする。

 製造業、小売、エンタメ、金融、自治体、教育などのさまざまな業界におけるマーケティング・カスタマーサポート・営業といった、特定分野の目的に絞った、顧客独自のユースケースに必要なLLMの研究と開発を支援する。

 構築例として、rinnaの強みでもあるキャラクター性を反映した社内データ学習済のフルカスタマイズLLMの利用も可能。Tamashiru CustomのフルカスタマイズLLMは、顧客専用の環境を提供するため、高度なセキュリティの担保や、拡張性の高さを特長とする。また、一般的な知識の豊富なChatGPTと、カスタマイズ性が高く用途に応じて求められる専門知識の学習が得意なrinnaモデルを組み合わせて運用することで、複数のモデルの融合による質の高いユーザー体験をもたらす。

 rinnaでは、急速に進化を遂げるAI技術やLLMを通して幅広い業界のビジネス課題を解決するソリューションの選択肢を増やすため、Tamashiru CustomはLLMのニーズの変化に合わせて、随時提供内容のアップデートを実施していくと説明。また、Tamashiru Customを共同で提供する企業とのパートナーシップも検討中としている。