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キヤノン、個々の顧客にパーソナライズした専用動画を配信する「パーソナライズド動画サービス」を提供

明治安田生命が保険加入者向けコンテンツに導入

 キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)は27日、livepass株式会社と共同で、One to Oneコミュニケーションを強化するパーソナライズド動画サービスを構築し、明治安田生命保険相互会社(以下、明治安田生命)に導入したと発表した。

 パーソナライズド動画サービスは、ベースとなる動画に、企業が保持するCRMなどの顧客情報から抽出した情報を組み合わせることで、一人ひとりにパーソナライズされた動画を配信するサービス。

 動画内で、入力欄や選択肢など対話型のコミュニケーションができ、選択した内容によりストーリーを出し分けることも可能。自分専用の動画により案内されることで、顧客の関心が高まり、理解を深められる。さらに、視聴ログを取得できるため、顧客の興味関心事の把握や、マーケティングへの活用もできる。

 動画の製作コストの面では、ベースとなる動画は共通で利用でき、個人情報のみを変更するため、コストを抑えられる。パーソナライズした動画は、視聴時に視聴端末のブラウザー上で生成する仕組みのため、顧客情報をクラウド上の動画配信サーバーに受け渡す必要がない。

明治安田生命 パーソナライズド動画 活用例

 明治安田生命は、保険加入者専用サイト上で、健康維持・改善を支援するコンテンツ「MY健活レポート」を提供しており、保険加入者にこのレポートをより活用してもらうため、内容の理解を補助するための「解説動画コンテンツ」を提供することを検討していた。しかし、保険加入者ごとの専用動画を作成するには、コスト面や個人情報の取り扱いにおけるセキュリティ面での課題があったという。

 こうした課題に対して、パーソナライズド動画サービスの導入により、健康状態に応じた疾病リスク予測、健康アドバイスなど、保険加入者ごとの情報を案内する「あなたの健康解説動画」を提供開始した。明治安田生命では、パーソナライズド動画の提供を通じて、多様化する顧客ニーズに合わせたサービスを提供することで、顧客エンゲージメントの向上を目指すとともに、継続して保険加入者一人ひとりの健康維持・改善をサポートしていくとしている。

 パーソナライズド動画サービスの価格は、月額利用料が37万5000円(税別、月間動画再生回数が1000回までの最低利用料)から。初期費用は個別見積もり。

 キヤノンMJは、パーソナライズド動画サービスについて、当初は需要が高い生命保険会社や損害保険会社などの金融機関を中心にサービスの導入を推進し、今後は顧客接点の強化を目指す流通業界や官公庁にも提供範囲を拡大していくとしている。