ニュース

ネットワンシステムズ、「神奈川自治体情報セキュリティクラウド」のシステム構築を受注

 ネットワンシステムズ株式会社は9日、神奈川県内の市町村がセキュリティ強化のために共同利用する「神奈川情報セキュリティクラウド(KSC)」のシステム構築を受注したと発表した。同環境は2023年4月から稼働する予定で、神奈川県と県内市町村等の計34団体が利用を予定している。

 「自治体情報セキュリティクラウド」とは、サイバー攻撃の複雑化・巧妙化を背景に、総務省が全国の自治体へ導入を推進しているもので、市町村が個別に実施しているセキュリティ対策を都道府県ごとに集約・強化する。これにより、市町村は高度なセキュリティ対策を独自に整備することなく、サービスとして利用できる。

 総務省では、「三層の対策」による自治体情報システムの強靭性向上を推進しており、また自治体の効率性・利便性の向上とセキュリティ確保の両立を図るための検討も進んでいる。

 神奈川県においても、現行KSCでは高度なセキュリティ対策の実施や、情報セキュリティ対応レベルの標準化を実現。次期KSCでは、セキュリティ専門人材による監視機能(SOC)の強化、県民への情報発信の安定化・完全性強化、大規模サイバー攻撃等に対する情報セキュリティ対策の強化、クラウドサービスを活用した業務の効率化などの要件が追加され、現行KSCからの移行と適切な運用が求められていたという。

 ネットワンシステムズは、KSCの機能提供に必要となるサービスについて、合計23サービスを定義することで、利用する各市町村などに対してセキュリティ監視やログ分析など各種機能の強化を図るだけでなく、各市町村などの個々のセキュリティ要件にも柔軟に対応できるよう整備する予定としている。また、サービス利用型のため、県や市町村などどの自治体にも対応し、セキュリティクラウドを活用したネットワークとセキュリティの機能提供が可能としている。

 ネットワンシステムズでは、複数の自治体におけるネットワーク基盤の構築実績や、ネットワーク基盤・クラウド基盤・セキュリティ対策を組み合わせた統合基盤に対する技術力、課題要件の達成が評価され、今回の提案に至ったとしている。