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SAPジャパン、SAP AppGyverの強化などローコード/ノーコードツールのさまざまな新機能を発表

 SAPジャパン株式会社は7日、ローコード/ノーコードツールの機能強化について発表した。これらの新機能により、ITリソース不足が深刻化する昨今において、コーディングスキルを持たないユーザーでも業務アプリケーションを構築することや、システム統合にかかる時間や工数を最小化できるとしている。

 Webアプリケーションやモバイルアプリケーションを開発するノーコードツール「SAP AppGyver」では、SAP Business Technology Platformの機能を活用し、SAPアプリケーションのデータモデルにより簡単に接続できるようになり、リッチなユーザーインターフェイスを構築するためのSAP Fioriデザインを含む、拡張されたコンポーネントライブラリを提供する。

 また、クラウドホスティングされたデータモデルとアプリケーションロジックを視覚的に構築できるよう、新たなクラウド機能を提供する予定で、これによりユーザーは複雑でエンドツーエンドのエンタープライズ対応アプリケーションの構築においても、ノーコード開発環境を利用できるとしている。

 ワークフロー管理とRPAのための直感的なノーコードソリューション「SAP Process Automation」については、SAP Business Application Studioとの統合的なプロジェクト管理機能を追加。市民開発者とプロ開発者が効果的に連携し、ノーコードツールで実現できる部分に、従来のプロコード開発を組み合わせ、開発迅速性を失わずに、より高い制御性と柔軟性を得られるとしている。

 開発したプロジェクトは、新しく追加したインポートおよびエクスポート機能により、ユーザー間での共有や、関係者間のコラボレーションを簡素化できる。SAP Process Automationは現在、SAP Business Technology PlatformのFree Tier(無料の利用枠)の対象となっており、認定資格取得の準備に役立つ無料の学習コンテンツSAP Learning Journeyも活用できる。

 アプリケーションやプロセスの統合をシームレスに行うiPaaS「SAP Integration Suite」では、商取引や輸送のための電子データ交換(EDI)に用いられる最新の国際標準規格をサポートした。社内システム連携だけでなく、B2BやB2G(Business to Governance)の最新統合要件においても、統合的な管理が可能になった。

 また、SAP Integration Solution Advisory Methodology(エンタープライズ統合戦略策定メソッド)に基づく、Integration Assessment機能が追加され、顧客の組織固有の統合に関する意思決定に役立つガイドラインを作成できるようになった。さらに、SAPのインダストリークラウド向けのAPI、統合コンテンツ、コミュニティが、SAP API Business Hubで利用できるようになり、これらを活用することで、ローコード/ノーコードでのアプリケーション統合を加速できるとしている。