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ニチイ学館、NTT東日本のICTノウハウを活用した遠隔医療事務サービス「Nichii Connect」を提供

 株式会社ニチイ学館は25日、東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)のICTノウハウを活用し、遠隔医療事務サービス「Nichii Connect」を5月1日より提供開始すると発表した。

 「Nichii Connect」は、医療機関内で行われてきた医療事務の専門業務を、ニチイ学館の集約センターから遠隔で実施するサービス。特に、人口減少地域の医療機関や開業直後のクリニックなど、専門人材の確保が難しいとされる医療機関の事務運営を支援するという。

 医療事務業務とは、医療機関での受付対応、保険証等の資格確認、診療行為に関する報酬計算、窓口負担金の出納、保険者への診療報酬明細書の点検・修正などの業務のこと。Nichii Connectではこれらの医療事務業務のうち、診療報酬の計算や点検・修正など、診療報酬に関する専門知識と経験を要する業務を集約センターから実施する。

 医療機関がこのサービスを利用すると、専門知識を持ったスタッフを自ら雇用・育成する必要がなくなるため、医療機関経営者の人材雇用に関する負担が解消するとのこと。また、ニチイ学館で働く専門スタッフが集約センターから業務を行うので、請求漏れや査定・返戻の抑制につながるとした。

 なお、ニチイ学館は現在、約8000カ所の医療機関と医療事務業務の契約を交わしており、診療報酬関連業務のノウハウを蓄積してきた。今回構築する集約センターの業務では、そうしたノウハウの活用・共有化も推進するとのこと。集約センターではさらに、業務の自動化も推進し、効率的かつ正確な業務処理を追求するほか、医療機関の増収につながる診療報酬算定の提案など、ニチイ学館の持つノウハウを生かし、付加価値を提供するとしている。

 またNichii Connectでは、医療機関の電子カルテや医事コンピュータを参照・操作する必要があるため、センター内のICT環境には高度なセキュリティが要求されるが、NTT東日本ではこれまでも、医療情報を扱う社会インフラの構築・運用を担っており、Nichii Connectにおいても堅牢なネットワーク環境とセキュリティ対策を提供するとのことだ。