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Salesforce、Commerce Cloudのヘッドレスコマースを実現する「Progressive Web App Kit」「Managed Runtime」を提供

 株式会社セールスフォース・ジャパンは13日、Eコマース向けクラウドサービス「Salesforce Commerce Cloud」で、ヘッドレスコマースを容易に実現する「Progressive Web App Kit(以下、PWA Kit)」と「Managed Runtime」を、日本市場で提供を開始した。

 ヘッドレスコマースは、ECサイトのプラットフォーム構築において、消費者のタッチポイントである「フロントエンド」と、決済、在庫管理、配送などの運用側が管理する「バックエンド」を分離させて開発・運用する設計思想。

 PWA KitとManaged Runtimeを利用することにより、Commerce Cloudでヘッドレスコマースを実現するためのサイト(ストアフロント)の開発期間を短縮でき、ストアフロントを高いセキュリティ環境でホストして、スケーリングできるため、インフラストラクチャ運用の負担軽減とコスト削減を可能にする。これにより、Eコマースサイトの開発者は、より優れたブランドサイトの実現や、購買体験の向上のための開発に専念できるとしている。

 PWA Kitは、Service WorkerやWebアプリマニフェストなどのWebテクノロジーを利用して、ネイティブアプリと同じような感覚で使えるWebサイトの構築を実現。Webサイト開発において、ネイティブのモバイルアプリのようなスピード感を提供するPWA(Progressive Web Apps)を素早く立ち上げることが可能で、Reactコンポーネントを含むオープンソースのSDKと、UIコンポーネントを含むPWA Design Kitを提供。簡単な設定のみで、Einsteinレコメンデーションや決済、検索など、Commerce Cloudの機能と連携できる。

 Managed Runtimeは、スケーリングの機能を備えたパブリッククラウドネイティブなプラットフォームで、トラフィックのピーク時でも高い稼働率を実現。エンタープライズレベルのセキュリティ機能を組み込んでおり、Webアプリケーションファイアウォール、DDoS攻撃への対策、Salesforceによる継続的なセキュリティ監視、24時間365日のセキュリティ対応チームによりセキュリティ対策をサポートする。

 また、Webコンテンツを効率的かつ迅速に配信するためのグローバルなCDNとサーバーサイドレンダリングに対応。管理ポータル、自動モニタリング、継続的インテグレーション/継続的デリバリー(CI/CD)により、効率的な開発を実現する。

 Salesforceのヘッドレスコマースソリューションは、俊敏性と柔軟性を兼ね備えることにより、迅速に新しいWeb体験を市場へ展開可能にすると説明。ユーザーは、最新のインフラストラクチャと開発効率化ツールにより、高い生産性を維持しながらイノベーションを推進できるため、ビジネスの成長を加速させる最適なコマースを実現できるとしている。