ニュース

NEC、プライベートLTE(sXGP)の小規模利用に向けた小型APコントローラーを販売

 日本電気株式会社(以下、NEC)は20日、sXGPに対応するプライベートLTEシステムについて、アクセスポイント(AP)用コントローラーのラインアップに、主に小規模の病院や工場などでの利用を想定した小型APコントローラーを追加し、販売を開始した。

 sXGPは、免許不要でありながら、無線LANなどと比べて外来ノイズが少ない1.9GHz周波数帯を用いているため、通信の安定性が高いことを特長とする。また、秘匿性の高いLTEのSIM認証や、外部にデータを出さないクローズドなネットワーク構成により、セキュアなローカル無線通信ネットワークを構築できる。そのため、病院や工場、倉庫などの自営ネットワークで、音声通話やデータ通信などに活用されてきた。

 NECはこれまで、接続するAP数や端末数が比較的大きな規模でも利用可能なAPコントローラーを提供してきたが、新たに小型かつ接続可能なAP数を抑えたAPコントローラーの販売を開始した。

小型APコントローラー

 新製品の小型APコントローラーは、小規模で使うユーザーのニーズに応えるため、NECプラットフォームズ製のコンパクトボックス型コントローラーをベースに、接続AP数などの機能を絞った製品として新たに開発した。180×180×50mmのコンパクトな筐体で、標準APコントローラーよりも設置場所の制約を受けずに利用できる。

 また、小型APコントローラーは、従来の標準APコントローラーと比べて、約2分の1の費用で導入できる。AP数や端末数が比較的少ないユーザーの利用に適した製品で、PoC(概念検証)のためのsXGPシステム導入にも適している。さらに、sXGPに対応したプライベートLTEシステムを利用するための、小型APコントローラーやAPなどを含む最小構成をセットにしたパックも近日販売開始予定としている。

 小型APコントローラーの価格は56万8000円。出荷開始は12月22日。NECでは、プライベートLTEシステムについて、2025年度までに累計1000システム以上提供することを目指す。