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アリババクラウド、AIを活用したサービスの提供を支援するパッケージを提供

 アリババクラウドは12日、機械学習タスク用のGPUインスタンスやAIアクセラレーションエンジン、Eコマース、自動車業界向けのAIソリューションまで、さまざまなソリューションが含まれる、AI関連サービスを必要とする日本の事業者を支援するための包括的なサービスパッケージを発表した。

 さらに、パッケージに含まれる関連AI製品の技術サポートを最大3カ月間無償で提供するほか、開発者コミュニティ向けに定期的なオンライントレーニングも実施する。

 GPUインスタンスには、NVIDIA A100、A10、T4シリーズを含む、最新のNVIDIA GPUが搭載され、画像分類やビデオトランスコーディング、グラフィックスレンダリングなどのAIタスクの展開に使用できる。

 さらに、画像認識、広告のクリック率推定、自然言語処理、インテリジェントな音声認識といった大規模なディープラーニングのタスクに最適化されたアクセラレーションエンジンである「Apsara AI Acceleration」を導入した。このエンジンは、Tensorflow、PyTorch、MXNet、Caffe、Kaldiといった主要な分散型学習フレームワークをサポートする。

 また、Alibaba Cloud KubernetesをベースにしたクラウドネイティブなAI Suiteにより、アルゴリズムエンジニアやサイエンティストがAIモデルトレーニングのO&M(Operation & Maintenance)環境を簡素化し、よりコスト効率に優れた方法でAIプラットフォームを構築できるようになった。このSuiteには、AIエンジニアリングの効率化を図るためのさまざまなツールやコンポーネントが含まれ、環境構築からモデル開発、モデルトレーニングおよび推論に至るまで、ディープラーニングのあらゆる段階を網羅する。

 Eコマースや自動車業界向けのAIソリューションとしては、アリババのグローバルな研究機関であるアリババDAMOアカデミーで開発された技術を活用した「ビジュアルAIソリューション」を導入する。

 「EC商品画像解析AI(EC Product Image Analysis)」は、Eコマース事業者がオンラインの商品在庫をより適切に管理できるよう支援する。このソリューションでは、写真がアップロードされると、商品を自動的に識別し、服のカテゴリーや柄、色、襟の種類に至るまでの情報を抽出して、簡単に商品に合うラベルを付与できる。

 これにより、ECサイトでは数百万点に及ぶ商品の分類とインデックス作成プロセスが高速化され、ラベルタグに基づくリアルタイムの傾向分析が可能になるほか、ECサイトで商品を販売する事業者は、インテリジェンスに基づいておすすめの商品を販売できるようになる。

EC商品画像解析AI(EC Product Image Analysis)

 「自動車プライバシー保護(Vehicle Privacy Protection)」は、中古車売買サイトにおける車両所有者のプライバシーを保護するソリューション。高精度のセグメンテーション技術を活用することで、中古車販売サイトでは車両の所有者が投稿した写真のナンバープレートや背景の情報に自動でモザイクをかけて、車両のみの詳細情報を提供できる。

自動車プライバシー保護(Vehicle Privacy Protection)

 「車両損傷評価(Vehicle Damage Assessment)」は、車両破損が起きた際に、保険金請求に掛かる期間を数日から数分に短縮するソリューション。このソリューションは、車両の外観上の破損箇所を自動的に特定し、破損の位置や度合いなどの評価結果を提供する。また、保険調査員は過去のデータを迅速に参照でき、修理費の見積もりプロセスを効率化できる。

車両損傷評価(Vehicle Damage Assessment)